若松英輔『イエス伝』
ある意味、今日、あるいは今月から来月にかけて読むにふさわしい本。神話的、物語的な装飾を剥ぎ取り、イエス・キリストとその弟子たちの本来の姿を見せてくれる。
ほんと、目から鱗落ちまくるし、イエス・キリスト昇天後の弟子たちの活動は、当時の世間からはマハーポーシャ的に胡散臭く見られていたこともわかってくる。そうじゃないかな、と思っていたことが、そうだろうな、に変わる。しかも学術的な裏付けをやわらかい語り口で。
キリスト教の胡散臭さや、四角四面なところにがっかりした人に、ぜひ読んでほしい。わたしも、そういう人間だから。