今日は暑かったので図書館に籠って資料あさりつつブログの記事書いてました。
福島克彦氏の『畿内・近国の戦国合戦』を拾い読みしましたが、吉川弘文館の「戦争の日本史」シリーズは良作揃いと思ってましたが、これは特に三好政権とその前後の時代の通史として抜群の内容だと感じました。ご本人もあとがきで苦心したことを書かれてましたが、よく1冊にまとめたなぁと。
発売からすでに5年以上経ってますが、今まで読んだ中では信長以前の戦国時代の入門書として一番おすすめできる本だと思います。
あとがきには、福島氏が中学時代に地元田辺町(現京田辺市)の城跡を巡っていた時、山城国一揆の史料まとめに熱心だった教師から「所詮は権力者の史跡だろう」みたいなことを言われ、その言葉と向き合ってきたという話もありました。
川岡勉先生の『山城国一揆と戦国社会』でも歴史学が階級闘争史観からいかにして脱却してきたか、その経緯が書かれてましたが、自分の一周り上の世代の研究者はまさにその中から育ってきた方々なんだなぁと改めて実感した次第。