この二条城天守を巡る話で、文章の記録、遺跡調査、設計図、それに絵画資料を複合的に組み合わせることで、その舞台裏が見えてくるという面白さがよく伝わってきました。
河内将芳氏も、上杉本洛中洛外図屏風を使って戦国時代の京都を訪ね歩きながら諸々を解説するというコンセプトの『歴史の旅 戦国時代の京都を歩く』という本を書かれてますし、これまで美術史側からしか活用されていなかった物が歴史研究にも活用されるケースが増えると面白いと思います。
戦国期の城を絵に残してくれる人が地方にもいれば良かったんですが…まあ、それどころじゃなかったんでしょうか。