企画展「山城の中世城館を掘る」見てきました。
京都府教育委員会の発掘調査から山城国内の26の中世城館跡をピックアップして紹介された今回の展示。
第1章「中世城館の登場」、第2章「平地城館と集落」、第3章「中世の山城と戦い」、第4章「城郭化する寺院」、第5章「天下人の城」と、時代ごとの移り変わりを反映した出土品が展示されていました。
佐山遺跡、下海印寺遺跡、久我東町遺跡、石見城跡、大藪城跡、上津屋遺跡、今里城跡、物集女城跡、開田城跡、上植野城跡、羽束師菱川城跡、瓶原城跡、小田垣内遺跡、田辺城跡、鹿背山城跡、笠置城跡、教王護国寺、六波羅蜜寺、本圀寺跡、山科本願寺跡、勝龍寺城跡、本能寺跡、山崎城跡、恵解山古墳、聚楽第跡、伏見城跡
興味深かったのが京田辺市の田辺城跡で、山城国一揆の頃と推定されているそうですが、低いものですが三方を石垣で囲んだ枡形虎口の跡と石段が発見されてます。
あと展示品一覧には書いてなかったんですが、木津の国人・狛氏に伝えられた「狛文書」から田辺城跡の関連史料として文明2年7月28日付、狛山城守宛の細川勝元感状も展示されてました。
山科本願寺跡からは多数の陶磁器、中には全く欠損のない青磁碗や青磁皿もあり、京都の町衆も羨む本願寺寺内町の栄華が想像できました。
また土塁や石組の暗渠排水口も見つかったそうで、石組の一部は火を受けた形跡があったとのこと。
当時の記録を裏付ける物が実際に出てくると、より興味を惹かれますね。