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ホリィ(新人)のことを語る

南条氏に興味を持ったのは亡くなった祖父の本棚に、河本英明氏「羽衣石城攻防戦誌」を見つけたのがきっかけでした。
これを読んで、父の故郷で僕も幼少の頃から馴染みのある地域が南条氏の活動の舞台であり、また鳥取城攻防戦においては「泊城」こと河口城が毛利方の重要拠点で、ここも松井康之の水軍に攻撃され、毛利の軍船六十余艘が切り捨てられる戦いがあったと知りました。

多分後ろの山が河口城跡。城主は杉原盛重の聟だったという河口刑部少輔久氏で、南条氏の監視役を担っていたものの、秀吉との和睦後には南条麾下に入って行動を共にし、最後は大坂夏の陣で城方として自刃したと伝わるようです。

平成4年発行のこの本、あまり一般の書店には出回っていないと思いますが、ちょっと黄ばみが出ているので、叔父に今でも手に入るかどうか尋ねたところ、「あれ、河本先生の本じゃないの」と。
この方は地元の名士で、晩年には精力的に郷土史を研究されていたそうですが、叔父の話では祖父も同席して直接話をする機会があったらしく、その時は非常に感心した様子だったそうで、それがちょうどこの本を出された頃だったとのこと。これも祖父の導きかもしれないと感じた次第です。