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ホリィ(新人)のことを語る

真田丸
先週船の中で途切れ途切れだったので、再放送とまとめて見てますが、豊臣方の勝利の先をフィクションで美しく飾ることなく、刹那的な判断を繰り返した結果のグダグダをそのまま描くのが本作のスタイルであったかと、今さら思い至る展開でした。
真田家の絆に関しては実際よりも美しく描いているところはありそうですが、信之の煩悶や信尹の「読まんでいい」と言った振る舞いは本作の信繁にとって救いであったと思います。
今回面白かったのは、作兵衛に昌幸の行動を「信玄公への忠義」と説明させたところで、これそのまんま信繁の「豊臣家への忠義」に繋がるなぁと。
そして、淀殿の本心をああいう形で吐露させておきながら、一方の信繁は漠然と父の栄光を取り戻したいと願っているだけの秀頼をひたすら焚き付けてるわけで、ああ、この物語は信繁と秀吉と茶々の報われない三角関係をも含んでいたのかと、そんなふうに感じました。
家族を上田へ逃がそうとする信繁と、もはや行くあてもなく血気に逸るのみの牢人衆という対比も良かったです。
信繁が勝利の先に何を見ているのか、他の五人衆ともどこまで意志を共有できているのか分からないままですが、彼らがそれぞれどんな最期を見せてくれるのか楽しみです。先行して戦死した後藤又兵衛以外はスルーされちゃうかもですが、何となく長宗我部盛親の最期は描いてくれるんじゃないかと期待を抱いてます。