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ホリィ(新人)のことを語る

Wikipediaの「桶狭間の戦い」を見ると、小林正信『信長の大戦略 桶狭間の戦いと想定外の創出』(里文出版)という本で、「義元の出兵を古河公方を推戴した三国同盟による室町幕府に対する挑戦とであったと捉え、上洛目的説を改めて提唱」という内容とのこと。
いわゆる在野の研究者とはいえ、九州大学ではこの説で博士論文も書かれているようで、簡単な紹介がありました。

博士小林正信(比較社会文化・九州大学) 学位論文および近著『正親町帝時代史論』骨子
http://www.iwata-shoin.co.jp/bookdata/ohgimachi.pdf

非常にスケールの大きい話で荒唐無稽にも感じられますが、昨今の信長の人物像に対するアンチテーゼになる内容でもあり、面白いです。
今のところ、永禄2年からの三好政権は長慶死去までは将軍義輝との協調路線を邁進していて、松永久秀もそれを支持していたと信じる僕からすると、いやいやそれは…と言いたくなるところもありますが。
各方面の研究者から色々ツッコミが入ったら良いと思うんですが、多分、こういう説は特に東国の「戦国大名」研究者からは相手にされてなさそうな気が…。

ちなみにこの方、明智光秀は奉公衆の「進士藤延」だったという説も唱えているようで、こちらも興味深いです。
http://www.yomiuri.co.jp/chubu/feature/CO022951/20170116-OYTAT50038.html
http://www.yomiuri.co.jp/chubu/feature/CO022951/20170125-OYTAT50005.html