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ホリィ(新人)のことを語る

別冊宝島「新説 応仁の乱」

最初にtwitterで表紙画像を見た時は左側の某作家の名前を見てただの便乗本かと思って、そっ閉じでしたが…その後に流れてきた目次から本気っぷりを知って購入しました。
応仁の乱自体の解説というよりは、前後も含めてこの時代を読み解くための要素を各方面の研究者が解説している感じです。内容的には結構被ってる方もいますし、当然論者によって捉え方が異なる部分もあります。(特に義政の政策とか)
骨皮道賢を主役に据えた小説『室町無頼』著者の垣根涼介氏と呉座勇一先生、早島大祐先生の対談もなかなか読み応えありました。

宇佐美隆之「十五世紀の度重なる飢饉と一揆で変わった室町期の経済構造」
家永遵嗣「応仁の乱はなぜ起こり、どう推移したのか」
久水俊和「幕府と朝廷は経済的な相互補完関係にあった」
松永和浩「室町幕府は朝廷の権限を奪っていったのか」
吉田賢司「足利義政と義政政権は何につまずいたのか」
木下昌規「義政政権における伊勢貞親父子と日野勝光の役割」
細川武稔「応仁の乱の舞台裏―尊氏像・銀閣・立花」
藤井崇「大内政弘は何のために大軍を率いて上洛したのか」
榎原雅治「室町幕府はいつ、いかにして失墜したのか」
山田康弘「応仁の乱以降、足利将軍は無力となったのか」
清水克行「応仁の乱は本当に時代の転換点だったのか」
大薮海「応仁の乱で室町幕府の地方支配はどう変わった」