祇園というか建仁寺界隈はなかなかカオスなところでありまして…

こちらは元は建仁寺の塔頭寺院で永源院といったそうですが、明治6年に廃寺となって、祇園花見小路に織田有楽斎が再興したという正伝院がここに移転し、正伝永源院と改められたそうです。

そういうわけで有楽斎と家族の墓がこちらにあるとのこと。

まあ、外から見るとこんな風に緑の壁みたいなのがそびえててちょっと目立つ感じなんですが…

すぐ側に駐輪場があるんですね。何かと思ったらWINS京都（場外馬券売場）が建っとるわけです。
明治の神仏分離令そして廃仏毀釈運動で多くの塔頭が破壊され、建仁寺の寺領も往時の四分の一まで減らされたそうですが、この地にこんな物が建てられるに至ったのもその流れのことなんでしょう。
ちなみに「都をどり」の劇場として知られる祇園甲部歌舞練場も、元は建仁寺塔頭の清住院が移転させられ、改装されたものだそうです。
当時の京都府知事は長州出身の槇村正直、「八重の桜」では悪役として描かれてましたが、京都の近代化に尽力したという評価もある反面、廃仏毀釈という仏教文化破壊運動の尖兵ともなったわけで。