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ホリィ(新人)のことを語る

土曜は京都文化博物館の戦国時代展。文博は博物館にしては珍しく夜の7時頃まで開いてるので、午前中は祇園界隈をぶらついてお昼食べて、その後からでも存分に見ることができました。
五虎退の展示期間中は大変だったみたいですが、後半に入って客入りはそこそこで落ち着いて回れました。川中島合戦図屏風など大物の前で少し待ち行列ができたくらい。
一番の目当ては妙心寺東林院の細川高国画像、思っていたよりも小さいサイズ。他の有名人のように戦国武将枠ではなく室町文化枠で展示されてて、文化復興に力を注いだ高国らしい感じがして少しほっこり。まあ作者が狩野元信という伝承のためだろうけども。

あとは何と言っても上杉本洛中洛外図屏風。(複製だけど)
単なる風俗画にとどまらず政治状況を読み解くには展示解説はもとより図録の説明でも不十分ですが、事前に予習してから見ると本当に面白いです。
小島道裕先生の本とこちらの論文。ちょっと専門的ですが、これから行く方はぜひ読んでみてください。
『上杉本洛中洛外図屏風』の注文時期とその動機に関するノート ─近年の戦国期畿内政治史研究の成果に学ぶ─
http://ci.nii.ac.jp/naid/110010041750

小説であれば谷津矢車先生の「洛中洛外画狂伝」も良かったです。作中の絵の解釈は上記のような政治史からのアプローチによる上杉本の研究成果を取り入れたものでした。