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ホリィ(新人)のことを語る

三好長慶からの伝来という例の曜変天目茶碗の件、18世紀以降に開発された化学顔料が検出されなかったことから、少なくとも「現代に作られた模造品」ではないことが科学的に証明されたと話題になってますね。

徳島市男性の「曜変茶碗」化学顔料ほぼ検出されず【徳島ニュース】- 徳島新聞社
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2017/02/2017_14882573150769.html

依頼を受けて分析を行ったという奈良大学からもコメントが出てましたが、現場からのメディアに加工されない意見が読めるのは本当にいいですね。
http://www.nara-u.ac.jp/faculty/let/cultural/news/2017/166

はじめは三好長慶が所持した曜変天目茶碗が存在した可能性はあると思いましたが、TVで放映されたという系図は近世半ば以降に書かれたような内容でしたし、長年曜変天目に関わってきたという専門家がニセモノと断定したあたりで世間の流れは真贋の話しかされなくなり、更にゴシップ的な扱いで持ち主に突撃するマスコミや野次馬が出てくるに至って、もうこの件は何も出てこないだろうととても残念に思ってました。
今後、より多角的な調査が進むのか、それとも持ち主が模造品ではないという段階で納得して終わりとされるのか、分かりませんが…。
美術品として国宝に値するか否かは大事なんでしょうけど、そこだけが取沙汰されて、史料としての価値は何ら顧みられていないことが寂しいです。
戦国大名の子孫を自称している人の検証は期待できないのが現状ですし、まして譲られた物であれば、実際にどういう流れで伝わったのかを明らかにするのは難しいでしょうけど、せめてどの時代に作られた物なのか、分かるといいんですが。

こちらのブログが良くまとめてくださってます。
http://trillion-3934p.hatenablog.com/entry/2017/02/28/230512
検証結果の予想はだいたい僕も同意見です。「戦国期の天下人」に関しては特に細川政元と晴元が入っているところに異論大ありですが(笑)