ほかのことはどうでもいいし、たいていのことはそちらのお好きになさってくださいと思うけど
祖父の様態を無視した「あたしが!あたしが!」が始まると
いくら継母ちゃんといえどもふっと殺意を抱かずにいられない。
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くたびれ はてこのことを語る
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成人用オムツ一枚280円だって。持参すればよかった。勉強になる。
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父の友人医師の中で唯一まともで信頼できると我々姉妹の間で評判高い医師に電話して、救急車を受け入れてもらった。
「もっとたいへんかと思った。救急車呼ぶことかよ」
という顔を救急隊員さんの一人がしてたけど、徐々に弱って自力で病院行けないから仕方ないよねぇ。
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救急車なう
写メ我慢
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墨汁状の便が着いたシーツの汚れがとれない。
そうか、血液だからかと思って石鹸でこしこし洗ったらとれた。
祖父はまだちょこちょこ起きる。祖父の部屋を出入りしていたらグレコがやってきた。
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眠っていいのかどうかわからない。
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なんでもかんでも
「もう歳だから」
で片づけすぎなんだよ、担当医と父一家は。
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父と弟のブラック経営に身を削ってつきあってるもちおがこの時間に眠いのは当たり前だ。
祖父の下の世話もあって今日はくたびれきってるなか洗い物もしてくれた。
それなのに「こんなときにあなたは眠ってる!」と腹立たしく思えてくるのは
わたしも疲れてしまっているからということでよろしいでしょうか。
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眠れなくてうとうとすると混乱して目を覚ましてる。
帰宅以来こんなの初めて。薬再開しなきゃよかった。
でもしなきゃしないでまたわかんなかったよね。
血栓防止のさらさら薬飲む→内出血+臓器から出血→貧血→鉄剤
という長れでこの二年悪化してきたんじゃなかろうか。
尿検査はしてるだろうけど検便はしてないんじゃなかろうか。
いずれにしてもわたしが帰ったら祖父を深夜見る人がいない。
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祖父の便はイカ墨みたいに真っ黒だった。
検索したら内臓から大量に出血している可能性だって。
血液さらさら薬を飲んでると悪化するだって。
いま救急に電話して、明日でいいかどうか聞いてみた。
もちおがいても歩けない祖父を二人で階段を降ろすこと
椅子に座ってもらって病院へ運ぶことは難しそうだ。
入院するなら安心できる病院に行けるといいな。前の病院は
「看護士が荒いで人殺しーっ!っちゅうごとあったよ」
だそうだから。
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ひと段落。わたし帰ったらどうするんだろう・・・
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数を数えはじめた。素数じゃなかった。
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[今日の祖父]
浣腸と下剤で二週間分溜めていた仕事の片づけに取り組んでいる。
何度もトイレに行くも成果が上がらずベッドで呻き苦しんでいる。
トイレで唸っている姿よりも浣腸される姿よりも
呻いて泣きべそかいてる姿を見られたくないんだって。
いま廊下に隠れてハイクしてる。
「お産みたいだねえ」
と言ったら一瞬ふつうに戻って
「そうやねえ」
と言っていた。
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[今日の祖父]
朝食後薬を飲んでひと眠りしたあと緊急呼び出しボタンで呼ばれた。
「ここはどこの病院ですか」
え、なになに。どうして。
昨日より気持ちも落ち込んでるし体力もないみたい。
薬嫌いな母は極端だと思っているので薬をやたらと疑いたくない。
でもでも薬だよねこれ昨日薬飲むまで元気だったのにという気がしてならない。
お薬110番で調べたら出血時服用厳禁の薬をたんまり飲まされていた。
祖父は椅子から転げ落ちて骨折した際あちこち打って痛々しい内出血がある。
どうりで引かないはずだよ。というか、ここ数日でだいぶ引いたなあと思ってた。
即刻病院に電話して医師に言ったらすぐ服用中止になった。
でもずっと飲んでたんですよ。ずっと。医師の確認のもと、かなりの量を。
薬出されて飲まないと法規を犯しているくらいのことを言われるけど
やっぱり言われたまま飲んでいいもんじゃないなと思った。
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[今日の祖父の晩ご飯]
梅と鰹節のおかゆにカリカリしらす
小松菜のおひたし
甘い卵焼き
鯖の糠煮 →「この鯖は美味しいね、鯖っちゃこんなに美味しかったかな」→※岩田屋で買った。
大好評のかしわ飯はまた明日 →※岩田屋で買った炊いたご飯にまぜるやつ。
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「祖父の食欲が増すような美味しいものを作ってあげたいな」
と切実に思い始めて気が付いたことは、わたくしは日頃残飯のようなものばかり食べていたということです。
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通ってくださるヘルパーさんの中に、とくべつ気のつく方がいらっしゃる。
祖父はその方にずいぶん、心身ともに助けられていて、いらっしゃると声が違う。
なぜか玄関じゃなく狭くてごちゃごちゃした勝手口から上がってこられて
「いまはもう、こっち(勝手口)から上がる人はいないですよ」
と恥ずかしそうに笑っていらした。
昔祖母が頼りにしていた女中さんに雰囲気が似ている。物凄く控えめ。
「個性を活かしてビジネスで大成功!」
という感じではけしてない。でもこの方は間違いなく祖父の人生を救っている。
この方のおかげで生きる力が出る人、この方が現場を離れたら困る人が大勢いると思う。
天職に就いている方がみなビジネス書出してセミナー開いてはぶりがいいわけじゃないんだな。
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今朝はいちご煮の缶詰で炊き込みご飯を作ってなめこ汁と一緒に出してみた。
美味しくなかったみたい。美味しくないとすぐ飲み込んでむせるみたい。
夜はまたかしわご飯にしようと思います。ああ、辰巳芳子先生。
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[今日の祖父]
昨日まで自室に自分で用意したチューブ付き尿瓶を使っていたんだけど
今日から事務用のキャスター付き椅子を駆使して自力でトイレまで行く方法を編み出した。
角度を変えられる柵付の電動ベッドで徐々に身を起こし、柵につかまって座る。
左鎖骨と背骨を骨折しているので左手と背筋を使うのが難しいけど
「頭が一番重いからね、頭の重さを利用して起きると」
と井上雅彦の「リアル」に書いてあったようなことを言っていた。
いまは骨と皮ばかりの体だけど元軍人の創意工夫と努力はすごい。
くたびれ はてこのことを語る
なんで必死に起きてるのわたし
/くたびれ はてこ