/チャック・ノリス伝説

見よ、蒼ざめたる馬あり。これに乗る者の名をチャック・ノリスと言い、セガールこれに従う。

ある羊飼いの少年が「チャック・ノリスが来たぞー」と叫びながら村を走り回り、村人はおどろいて一時高台に避難したが、結局チャック・ノリスは村にはあらわれず、少年の伝令は狂言であることが判明した。村人は激怒し、今後この羊飼いの言うことは信用するまいぞと心に誓った。その後嘘つきの羊飼いが村を訪れることはなかったが、村人は全滅した。

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チャック・ノリスは桃太郎侍の生き血を啜る

孫悟空はお釈迦様がチャック・ノリスの掌の中にいることに気づき、改心した。

チャックが来たりて銃口が火を吹く。

チャック・ノリスはまず愛と勇気から始末した。

チャック・ノリスが紅白歌合戦に初出場した年、白組が紅に染まりチャック・ノリスが優勝した。

慈悲深いチャック・ノリスは、これまで一度も大掃除をしたことがない。

チャック・ノリスは美しかった。その完璧な優美さを備えた佇まいを前にした時、容姿において絶えず優越感に近い感情を持っていた彼女の小さな自信は脆く崩れ去った。もはやあらゆる問いが意味をなさない。すべての答えがチャック・ノリスなのだ。そう理解して、口裂け女は閉口した。

チャック・ノリスは5日で世界を作り、6日目に神を殺した。全てのカレンダーから月曜日が失われ、三連休もまた死に絶えた。

田んぼが「チャック・ノリスの様子を見てくる」と言ったまま忽然と姿を消した。

チャック・ノリスが手頃な筒になんとなく左腕を突っ込んで抜けなくなった時のエピソードが、日本の漫画家、寺沢武一によって漫画化された。

♪ごめんね、弱点がなくって　睡眠中でも戦える
思考回路はいらない　今すぐ逃げたまえ

チャック・ノリスは甲子園に棲んでいる。

チャック・ノリスは数多の風評被害に対して余さず訴えを起こし、その全てで勝利している。

吾輩は猫である。その名もチャック・ノリス。

桟橋からチャック・ノリスが放った弾丸は水辺の静寂に風穴を開け、穏やかに空を映していた水面にも波紋を刻みつけた。かつて清澄であった湖が、今は湖底の泥で澱んでいる。のちの淡路島である。