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近道は、遠回り。
急ぐほどに、足をとられる。
 
始まりと終わりを
直線で結べない道が、
この世にはあります。
 
迷った道が、
私の道です。
 
「大分麦焼酎 二階堂」CM(2008年)

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(前略)現在、小説はむずかしい時期を迎えてるとよく言われます。人は本を読まなくなった。特に小説を読まなくなったということが世間の通説になっています。しかし僕はそのようには思いません。考えてみれば我々は2000年以上に渡って世界のあらゆる場所で物語という炎を絶やすことなく守り続けてきたのです。その光はいつの時代にあってもどのような状況にあってもその光にしか照らし出されない固有の場所を持ってるはずです。我々小説家のなすべきは、それぞれの視点から、その固有の場所をひとつでも多く見つけ出すことです。我々にできることは、我々にしかできないことは、まだまわりにたくさんあるはずです。僕はそう信じています。(後略)
11月26日付毎日新聞東京本社版掲載「村上春樹さんメッセージ・物語の光を信じて・毎日出版文化賞受賞のあいさつ」

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他者は第一に、人間にとって、生きるということの意味の感覚と、あらゆる歓びと感動の源泉である。他者はまた人間にとって、生きるということの困難と制約の、ほとんどの形態の源泉である。
 
見田宗介「社会学入門―人間と社会の未来」

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犇(ひしめ)きて海に墜ちゆくペンギンの仲良しということの無残さ 太田美和

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いまなかなか結婚できない方々が30代40代に多いが、その理由は彼らが「適切な配偶者についての一般的基準」というものがありうると考えているからである。 これはたいへんに問題の多い性イデオロギーである。

配偶者の条件(内田樹の研究室)

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  加えて、善行というものは、「こうしなければならない」という義務感や使命感で無理なことをやるよりは、「これが自分のしたいことだから」という動機でやるほうがうまくいく、ということは言えると思います。
  昔からあることわざに、「情けは人のためならず」という言葉があります。人に情けをかけることは、めぐりめぐって自分のためになることになって返って来る、という意味です。また、めぐりめぐってこなくても、「人のためにやっている」というよりは最初から「自分のためにやってます」と言う方がさわやかでいい場合が多いのです。
  ボランティアや慈善…[全文を見る]

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「空しき栄華の夢、舞台での芝居、羊や牛の群、槍の戦い、小犬に投げてやる小骨、魚の溜池にほうってやるパン屑、蟻の労苦と重荷、おびえた鼠の逃走、糸であやつられる人形。以上のようなものの中で君は善意にみちた態度を取り、尊大な風をしてはならない。ただし人間各ゝの価値は、その人が熱心に追い求める対象の価値に等しい、ということを理解していること」

「想像力を抹殺せよ。人形のように糸にあやつられるな。時を現在にかぎれ。君、または他人に起ってくる事柄を認識せよ。君の眼前にあるものを原因と素材とに区別し分析せよ。最期の時を考えよ。人が過ちを犯したら、その過ちは、これを犯した人のもとに留めておくがよい」

マルクス・アウレーリウス『自省録』

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「もっともよい復讐の方法は自分まで同じような行為をしないことだ」
マルクス・アウレーリウス『自省録』

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よく経験することだが、小説の登場人物たちに私の過去の大切な思い出を与えてしまうと、突然押し込められた造りものの世界の中でその思い出はやせ細ってしまいがちだ。それは依然として頭の中に消えないでいるとはいえ、そのぬくもりや、思い返すときに感じる魅力は失われてしまい、芸術家に触れられることなど想像もできないように思えた以前の自分よりも、私の小説とぴったり重なっていく。往時の無声映画によく見られたように、家々は記憶の中で音もなく崩れてしまい、一度、ある作品の中で一人の少年に貸してやった年配のフランス人女性家庭教師の肖像は、見る見るかす…[全文を見る]

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宇宙がただ一本の花になった夢を
うっかり見てしまった男はもうこの世では使いものにならなくなってしまったのだ

蔵原伸二郎「しずかな秋」(詩集『岩魚』)

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 森が飛ぶように、青年に近づいていった。
「飯、ちゃんと食うとるか? 風呂入らなあかんで。爪と髪切りや、歯も時々磨き」
 機関銃のような師匠の命令が次々と飛んだ。
 髪も髭も伸び放題、風呂も入らん、歯も滅多に磨かない師匠は「手出し」と次の命令を下す。青年はおずおずと森に向けて手を差し伸べた。その手を森はやさしくさすりはじめた。そして「まあまあやなあ」と言った。すると、青年は何も言わずにもう一方の手を差し出すのだった。
 大阪の凍りつくような、真冬の公園で私は息をのむような気持ちでその光景を見ていた。それは、人間というよりもむしろ犬…[全文を見る]

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イベントのノウハウは当時『コロコロ』にはなくてほとんど手作り状態でしたけど、お客さんはたくさん来てくれましたから。高橋名人もたしかその頃にデビューしたんだと思うんですけど、「ハドソンの高橋さんじゃおもしろくないから、高橋名人にしようよ」と編集会議でよその会社の社員の名前を決定した。まだそんな頃です(笑)。そのネーミングノウハウはタミヤの前ちゃん、ビックリマンの反後博士に引き継がれた。ラジコン大会や「コロコロまんがまつり」の経験が膨らんで、それが「ファミコンキャラバン」になり「ミニ四駆ジャパンカップ」になり、今は「次世代ワールドホビーフェア」ですから。すべてはノウハウの蓄積なんですね。
 
「定本コロコロ爆伝!! 1977-2009 『コロコロコミック』全史」
四代目編集長 黒川和彦

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 全部、種明しをして書いてゐるつもりであるが、私がこの如是我聞といふ世間的に言って、明らかに愚挙らしいことを書いて発表してゐるのは、何も「個人」を攻撃するためではなくて、反キリスト的なものへの戦ひなのである。
 彼らは、キリストと言へば、すぐに軽蔑の笑ひに似た苦笑をもらし、なんだ、ヤソか、といふやうな、安堵に似たものを感ずるらしいが、私の苦悩の殆ど全部は、あのイエスといふ人の、『己を愛するがごとく、汝の隣人を愛せ』といふ難題ひとつにかかってゐると言ってもいいのである。
 
太宰治

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みじめな生活をして来たんだ。さうして、いまも、みじめな人間になってゐるのだ。隠すなよ。
 
太宰治「如是我聞」

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『眼』
白い波が頭へとびかゝつてくる七月に
南方の綺麗な町をすぎる
静かな庭が旅人のために眠つてゐる
薔薇に砂に水
薔薇に霞む心
石に刻まれた髪
石に刻まれた音
石に刻まれた眼は永遠に開く

西脇順三郎

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「この国フランスのこの時代において最も美しいもの ― それは、理性と詩情が共存し、知慧と企画が協同する建築物に特有の発明と勇気と創造的精神であるが ― それらを、憎しみや怖れや精神の貧しさや無気力のもつあらゆる残忍さをもって忌まわしくも執拗に破壊し打負かそうとする人々を、私は良心の苛責と後悔に導いてやりたい」
ル・コルビュジエ『伽藍が白かったとき』

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「マヨルカ島のパルマでは皆が幸福だ
人は道路でレモンシャーベットを食べる」
ジャン・コクトー

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 『かみさまからのおくりもの』が出版されてまもなくのことです。「樋口さんは子どもが一人だし、まだ小さいからわからないだろうけれど、やさしいとか、歌が好きとか、そんなものをもらって喜んでいたって仕方がないわよ。頭がいいとか、足が速いとか、能力と言えるようなものが大事なんだから」と、もっと大きいお子さんを持ったお母さんからいわれました。
 そのとき、「私は絶対にそんなことはない」といえる自信はありませんでした。「いつか自分もそんなふうに思う日がくるのだろうか・・・・・・」とちょっと不安になったのです。
 私は、自分の本を自宅に飾ると…[全文を見る]

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 「聖書は、一点一画誤りなく、一箇所も間違いのない、完璧な神の言葉が書いてある書物である」……と信じている人は、意外に多いようです。いや、むしろ、最近では増えているという話さえ聞いています。
 わたしは、これはカルトの流行と同じくらい危ない現象ではないかと、はっきり言って思っております。
 たしかに、このウソとゴマカシと悪意と暴力に満ちたこの世の中で、「なにかひとつでも真実なものがあってほしい」「信じられるものがあってほしい」と思う気持ちはわかります。
 しかし、なんで、人間の文字で書かれた書物を、「完璧で、間違いがない」と信じ込む…[全文を見る]

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「なぜなら芸術のための芸術はほとんどいつでも、文字通りに受け取られるべきものではなくて、名前がまだないので明言できない何かを載せた船の、旗印だったのだから」
ベンヤミン『シュルレアリスム』(岩波文庫版)