/家族との会話を晒す

「愛とハイクだけーがとーもだっちさ」
「さみしー！」
「さみしくないよ？！」
「そうか」
「そうだよ？ もちおはハイクがないでしょ？」
「そうだな、愛だけだ」

「パパと行ったお店、どうだった？」
「なんかこう・・・婆さんばっかりだった」
「あらら」
「店で二番目に若いっていう人が一緒に行ったAさんと同じ歳」
「じゃあその人わたしと同じ歳だね」
「え」

「『飲んで女子力アップ』だって。女子力ってなんだろうね」
「女の子の、力」
「女の子の力ってなんだろう」
「こないだ女子アマレスリングで金メダル取った人いたじゃん」
「うん？」
「あの人たち、たぶん日本でいちばん女子力高いね」ﾄﾞﾔｧ!

だとすれば妻の女子力はかなり低い。

「早く英語日記終わらせろよ、もう12時だよ。明日6時から浴衣の着付け頼まれてるんだよ」
「なにそれバイト？」
「違うよ、頼まれたんだよ。ボランティアだよ」
「なにそれボブ？」
「なにがボブだよ。ボランティアだって言ってるだろ」
「だからボブでしょ？ 学校にあんだよ、ボブ。ボランティア部、略してボ部」
「ボランティア部をボ部っていうの？」
「そう。だからボブ・サップはボランティア部・サップなんだよ。」

「やっと本を読み終えて感想文書こうとしてる最中にどうして計画表の見直しなんかさせようとするんだよ、もちおのバカ！」
「俺は甥太郎に計画を立てることの大切さを学んでほしいと思ってるんだよ」
「いまは計画立てることより実行することの方が大事なんだよ！」
「でも俺が甥太郎と計画を一緒に立てたから予定をこなせてるんでしょ？」
「付きっ切りで実行させてるのはどこの誰だと思ってるんだ！！！」

プロジェクトマネージャーさまに中2マネジメント特有の問題をご理解いただくのは難しいです。

甥太郎母に電話。
「もしもし・・・うん、やってる。いま？ 読書感想文。・・・まだ。いま本読んでる・・・なんか『星の王子様』みたいなやつ」

きみが読んでいるのはみたいなやつじゃなくてずばり「星の王子様」だ。

はてこおばさん監督のもと宿題をやっている甥太郎のもとに祖父であるはてこ父が視察に来る。

「やってるな」
「うん」
「おまえはこのまえ四国で地獄の特訓をしただろう」
「いやぜんぜん地獄じゃねえし」
「あれはダイビングの地獄、いまは数学の地獄の特訓なんだよ」
「いやきつくなかった」
「しっかりやれよ」

ﾊﾞﾀﾝ

「地獄だったの？」
「いやぜんぜん」
「四国ぐらいか」
「なるほど！」

そしていまはしごく。

中尊寺、一字金輪像を見た甥太郎
「なにこれ、ペンギン！？」

徒然草の挿絵を見た甥の感想
「この人宇宙人でしょ？ なんか触覚出ちゃってるんだけど」
「これは鼎といって、鍋みたいなものをかぶってるんだよ」
「でもなんか出てるっしょ？ 突き出ちゃってるっしょ？」
「それは鼎の脚」
「じゃあこの人こっから逆立ちすんだ」

「レイア、一作目から老けてるね」
「ゲリラ活動で婚期を逃したのか」
「双子なのに」
「そうか、苦労したんだな」
「ルークは農場育ちだけど反乱軍でゲリラ三昧だったからからかねえ」

ルークとハンソロに褒美を与えるシーン
「質素な衣装だな」
「お金がないんだな」
「お母さんの時代は華やかだったのにねえ」
「苦労してるな」

スター・ウォーズ　旧作第一作　シリーズ第四作
ダースベイダーに斬りつけられて消えるオビワンを見て。

「オビワン消えた」
「なんで消えたんだろ」
「天井に張り付いてるんじゃない？」
「ジェダイからシノービになったのか」
「オビワン・シノービ」

は「死ぬときのこと考えて生きるのって、後ろ向きじゃないよね？」
も「うん。死ぬのは先のことだからね」

は「サンクロン牛乳飲む？」
も「飲む」
は「あ、牛乳切らしてた」
も「えー」

も「何それ」
は「ヨーグルトあった。抹茶ヨーグルトみたいだからいいと思う」
も「抹茶ヨーグルトって聞かないよね」
は「メープルシロップも入れたよ？」
も「そうか。俺はいらないからね」

「一年中暖かいところに住みたい」
「でっかいGがいるよ」
「・・・」

居たい場所があいつらとかぶる。

お部屋が散らかってイライラ。

は「もう嫌だ」
も「実は俺も嫌だ」
は「ほんと？ 二人で逃げようか」
も「それも嫌だ」
は「じゃあどうする？ 負けるの？」
も「違う。俺の勝ちだ」

無敵の不戦勝。

は「babiさんはてなのメルマガに載ったんだよ！」
も「そりゃ載るだろう。社長も注目してるんだ」
は「新婚旅行に京都へ行ったらはてなの前で写真撮っちゃうだろうね」
も「中入れてもらえるって。連絡しといた方がいいって」

も「おかえり。オフ会どうだった？」
は「あのね、こないだbabiさんがこないだ『早く一緒に暮したいです・・・！』って言ってた人ね、やっぱりid:speechless-loveさんだよ」
も「どの人？ 俺あったことある？ ああ、ジャニーズな人か！ そうかそうか」
は「babiさんにメールしたら『なぜわかったんですか』って返事きたから間違いない」
も「ほげか。そらよかったなー」
は「そうなの。安心したよー。babiさんうれしそうだしKunikaさんにこにこしてるし、雰囲気よくてお似合いでねえ。結婚しないかなー」
も「そうなったらええのう」
は「お互い相手の趣味をよく知ってからのお付き合いだし、隠さなくていいじゃない？ するといいなー。してくんないかなー。したらいいなあー」
も「ほうじゃなあ」

去年の11月のお話です。

は「DSi買おっかなー」
甥「なんで」
は「うごめもデビューする」
甥「絶対いらなくない？」

は「そういえばTさんがお母さまにこの歌の話をしたとき、何か違うことをおっしゃってた」
も「なんて」
は「うーんと・・・そうだ、『しあわせすぎて怖いってことよ』」
も「・・・」
は「『このしあわせを失うのが怖いってことよ』って」
も「・・・うぜぇ」
は「え」

Tさんのお母さまは、戦中生まれです。

は「『ただ　あなたのやさしさが　怖かった』っていう歌あるでしょ」
も「うん」
は「あのやさしさって何だと思う」
も「『いつもはやさしくないのに』ってことでしょ」
は「え」
も「『なんのつもりかしら』ってことでしょ」
は「いつもやさしくないんだ」
も「そうだよ。だから『このひと別れを切り出すつもりかしら』『お金が目的なのかしら』って」
は「すごい予想外な答えなんだけど」
も「俺、ずっとそう思ってたけど」