『おやつ泥棒 モンタルバーノ警部』アンドレア・カミッレーリ(著) 千種堅(訳) ハルキ文庫
ハードボイルド。あいかわらず出てくる料理の旨そうなこと。食べたい。
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『ジーブスとねこさらい』P・G・ウッドハウス(著) 森村たまき(訳) 国書刊行会
そう、ウッドハウスに動物が出てくる時ってこういうのが普通だよね。23匹のネコとかさ。
個人的には米版タイトルをいかしたこの訳題よりも、英版の『叔母さんは紳士じゃない』の方が好みだなぁ。
これで終わりなのは寂しい限り。
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『感謝だ、ジーヴス』P・G・ウッドハウス(著) 森村たまき(訳) 国書刊行会
突如として沸き上がるウッドハウスの猫愛にびっくりしつつにやにや。
訳者あとがきに参照として掲載されている、米国版のラストのほうが、ジーヴス&ウースターの封建的関係についてもウッドハウス猫愛についてもよろしくできあがっていて好み。
あと一冊で終わってしまうのか……
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『ドローンズ・クラブの英傑伝』P・G・ウッドハウス(著) 岩永正勝・小山太一(編訳) 文春文庫
読書はじめがウッドハウスってすげーめでたい感じでいいわー。
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At Bertram's Hotel by Agatha Christie
ドラマを見たことあったんだけど、あまりにも別物なんで驚愕。なんであんなことに、とは思いつつ、まあこの小説、永続的するには地味かもな、と納得するとこもあったり。
事件自体はポワロがふさわしいけれと物語の性質はミス・マープルなのかもな。
ウェストマコット名義の『娘は娘』をなんとなしに思い出したゎ
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『誰にも出来る殺人/棺の中の悦楽』山田風太郎(著) 角川文庫
『夜よりほかに聴くものもなし』のほうが好きだったけど、他の、推理ものでないエロっぽいのも読んでみようかなという気にはさせられた。
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『モンタルバーノ警部 悲しきバイオリン』アンドレア・カミッレーリ(著) 千種堅(訳) ハルキ文庫
『追跡者』のトミー・リー・ジョーンズみたいな警部を主人公にしたシチリアの警察もの推理小説。あっちの主人公よりはもっと私生活がある。ネロ・ウルフみたいな、おいしそうなものがいっぱい出てくる推理小説がお好きな人にオススメ(ただイタリアンだけだけど)
イタリア人の名前にあまり馴染みがないので、そこだけこんがらがりました。『おやつ泥棒』も読みたい。
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『夜よりほかに聴くものもなし』山田風太郎(著) 角川文庫
タイトルに惹かれて借りた。タイトルはヴェルレーヌの詩からとったものとのこと。
初老の刑事を主人公にした、ホワイダニット短編連作集。テーマは動機の奇抜さ、らしいが、説得力があった。著者が今生きていたらあの事件この現象をなんと言うだろう、と考えてしまう。
初版のあとがきに書かれた警句集が、中心部を貫く考え方をよく表している。このページはコピーするつもり。
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『英国が私をつくった』グレアム・グリーン(著) 野崎孝(訳) 早川書房
教養はあるが名声も金もない男と、金も名声もあるが教養はない男。前者はいわゆるジゴロ崩れであり、後者はいわゆる成り上がり。
それぞれにそれぞれを熱烈に愛する者がいるが、それは届かず叶われず、妄愁となる。自分の望みが対象の意向と沿わないことに気づくか、それを受け入れられるか、否か。
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Towards Zero(アガサ・クリスティ)
ミス・マープルものに改変しドラマ化されたものは見てる。かなり忠実だったな。
『春にして君を離れ』の主人公とその夫を思い出した。あれの裏返しとも言えるのかもしれない。逃げる発想がなくなっていたのかもしれない、あの人も。
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『太陽黒点』山田風太郎(著) 角川文庫
犯人はすぐにわかるけど、どこにどう転がっていくのかがわからなかった。
犯人の気持ちがわかると言ってはいけないのだろうけど、それでもわかる、気がする。ごく初めのほう、教授の言葉に腹がたった。今この言葉に腹がたつ人は、少なくないはず。
ならば、それはわかるきっかけになるはずだ。
誰カガ罰セラレネバナラヌ
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『大震災'95』小松左京(著) 河出書房新社
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『燃えつきた人間』グレアム・グリーン(著) 田中西二郎(訳) 早川書房
・原題はA Burnt-out case。症状が出尽くし失いうるものをすべて失った状態となってから完治する症例。この小説では、その肉体的典型のただなかに身を置いた精神的典型者の回復を追う、……というまとめかたでは、あまりに無残な気もする。
・成功し称賛された過去は、簡単にスティグマになる。物語化の罪なる面。
・グリーンの描く女性には限界があるよなあやっぱり。この小説では特に目立つかも。クリスティも時々こういう女性を描くが。無邪気の恐ろしさ。
・信仰、半信仰、無信仰。わたしはトマ神父やライケルにはなりたくない。まだ自覚あるステープルトンのほうがましだ。
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『ジュネーブのドクター・フィッシャー あるいは爆弾パーティ』 グレアム・グリーン(著) 宇野利泰(訳) 早川書房
ほぼ一気読み。比較的短い小説とはいえ。そしてとても毒のあるわらいと残酷に満ちた小説。さすが英国カトリック作家。毒々しいMPが好きなら超オススメ。
この本で初めて、グリーンからジョナサン・キャロルを連想した。似てると思う。とても。キャロルの父親は『第三の男』に関わってたっけか?『死者の書』手元にないから解説の確認ができない。しかしキャロル自身がグリーン好きなことはまちがいなかろう。たぶん。
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Death Comes As The End by Agatha Christie
古代エジプトを舞台にした連続殺人事件。読み始めてすぐに山岸凉子の短編を思い出してしまい、全編彼女の絵で脳内再生されてしまった。まあまちがってはいまい。というか、それ読みたい。
クリスティの中では、推理小説よりもメロドラマに分類してもいい気もする。
というか、クリスティ連続読みしてると、性描写ぬきのハーレクィン読んでるみたいなもんなんかなという気もしてきた。
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『イタリア民話集(上)』カルヴィーノ(著) 岩波文庫(4003270916)
『疑うということ』ルチャーノ・デ・クレシェンツォ(著) 谷口勇/ジェバンニ・ピアッザ(訳) 而立書房(4880592021)
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『恐怖省』グレアム・グリーン(著) 野崎孝(訳) 早川書房
こった構成の4部仕立て。欠落によって不幸にある人間がさらなる欠落によって幸福になり、ばらばらに散らばった欠落を徐々に取り戻していくことによって、不幸も幸福も秘密も嘘も常に抱える、愛と恐怖の両方を知る人間になる話。
最後まで読んで『フラワー・オブ・ライフ』思い出したわ。
スパイ小説の一つとは思うのだけど、この人の書くスパイはどれも、孤独で完結していて、厳しい守秘義務ゆえに本当の私生活は持てない存在。この主人公もその意味で、グリーンの主人公らしいと思う。彼自身はスパイじゃないけれど。
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『黒い蜘蛛』ゴットヘルフ(作) 山崎章甫(訳) 岩波文庫
挿絵がかなり入った、民話を元にした教訓小説なのだけど、その教訓的な部分が鼻につくわけではなく、物語としてほんとにおもしろかった。
クオリティ高いアニメで見たい。黒い蜘蛛や緑の男、動いてるのが見たい。
でもこどもにはトラウマになるかもな。
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The Thirteen Problems by Agatha Chistie
『鏡は〜』読んだ直後にこれ読むと、時の流れを感じるなあ。あれはミス・マープルのシリーズの中でも特別な小説なんだって今さらわかった。オールキャストっていうか。
ミス・マープルって海外にもよく行く人だけれども、基本的には小さな社会でおなじみの友人に囲まれて暮らしてる人なのよねえ。そしておっしゃるとおり、human natureは、いつでもどこでもさほど変わりはしない。
サー・ヘンリーやドリーは出てくるのに、ヘイドック先生本人の出番がないのが残念だった。
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『最後の言葉』グレアム・グリーン(著) 前川祐一(訳) 早川書房
グリーン本人選の最後の短編集。まだ短編読んだことがなかったので新鮮。
近未来SFっぽいものもあれば、スパイ小説も星新一が書きそうなのからウッドハウス本人の体験を思い出させるものもあり、渋い心理推理も。映像で見たいものから映像無理でしょ、ってものまで、さすが幅広いわー。
切れ味鋭いクールな短編。でもわたしは長編のほうが好きかも。珍しく。
うん、珍しく。
/本