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Tips:横着して自分に楽な書き方をすると、第三者には「何について」言っているのか分かりにくい文章になるよ。
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『ジョコンダ夫人の肖像』E.L.カニグズバーグ(岩波書店)
作家であり画家でもある著者が、ダ・ビンチの絵を真摯に見つめて得た印象を基にして描いた、ダ・ビンチとその弟子サライ、雇い主の妻后妃ベアトリーチェ・デステの物語。
ダ・ビンチの特徴、芸術とは何か、有能なパトロンとはどんなものか、あたりに対する著者の考えがちりばめられている。美しい姉イザベラと比べられ常に二番手にあったベアトリーチェ、しかしそれを認め受け入れ見つめて育った彼女のなんと魅力的なことか。

こういうこと書くとアレかもだけど、エロは一切ない(一ヶ所だけ、もしこれで薄い本を作るならここ、という場所はある)、でもこれはJUNEだと思う。典型だと思った。

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『明治断頭台』山田風太郎
明治の最初期、ごく短期間だけ復活した弾正台(律令体制時代の警察機構)を舞台にした本格ミステリ短編連作。
ギロチンが出てきたり、洋行体験のある主人公の片方(明治期に水干・烏帽子姿!)を追っかけてやってきた金髪碧眼フランス美女が祝詞を唱えて霊媒師やったりと、実写化、いやもういっそアニメにしちまえといわんばかりの派手な設定で、しかし中身はほんとに本格の機械トリック中心ミステリー。そして連作らしく、最後の最後に、なんとも著者らしい大どんでん返しあり。この最終話が山田風太郎の山田風太郎たるところだと思う。マジで。
誰でも知ってるような歴史上の実在の人物もばんばん出てくるんで、幕末・明治あたりに興味ある人はそっちでもすごい楽しめると思われますです。

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『八犬伝』山田風太郎
刊行始めてから終了まで28年かかった『八犬伝』、その物語を「虚の世界」、物語を書く馬琴の28年を「実の世界」として交互に語り合わせた小説。
読みながら、「荒木先生、ジョジョ立ちする八犬士プリーズ」的なすばらしさ。ジャンプ的な世界が繰り広げられて、これがあの世界のほんとの大元なのね、という感じ。しかし、話が進むにつれ「虚の世界」が物語としてはつまらなくなっていくのに対して、「実の世界」がどんどん読みでのあるものになっていく。
前半で北斎に「なぜあんたのような人があんな荒唐無稽な話を書くのか」と問われ、「たつきのため…[全文を見る]

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『はじめてのイタリア語』郡史郎(著) 講談社現代新書

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『長いお別れ』レイモンド・チャンドラー(著) 清水俊二(訳) ハヤカワ文庫

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『感情教育』中山可穂(著) 講談社文庫
解説が、この小説以外の恋愛小説に関しても考えさせる部分があった。
「同性同士の愛の極北を描く」なんて裏表紙には書いてあったけど、これ、極北か? 極めてオーソドックスな恋愛小説だと思う。

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『ブラウン神父の無心』G・K・チェスタトン(著) ちくま文庫
ジグソーパズルやりたくなった。

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『奇想小説集』山田風太郎(講談社文庫)
初期小説集。思いの外、江戸川乱歩だったり筒井康隆だったり、殊に『満員島』『自動射精機』『ハカリン』(全部、素広平太博士が出てくる)。少子化対策に女性手帳配布とか考えつく人は読めばいいと思うよ!あとほんの一瞬『接続された女』が頭をかすめてぞっとした。
最後の『黄色い下宿人』は、このタイトルだけでわかる人にはわかる、パスティーシュ。
楽しませていただきました。

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『彼女はもういない』西澤保彦(著) 幻冬舎
露なミソジニーとか、自分の性に違和感を感じる者とか、違和感解消をどこまで突き詰めてしまうか、とか。卑屈でしかあれなかった青春とか。
最後の最後だけが読むまでわからなかった。伏線はちゃんとあったのに。
西澤保彦の主人公たちは狂えないんだよ、いつも。逃げ道を常に、無意識に作っているから。

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『妖異金瓶梅』山田風太郎(著) 角川文庫
このコレクションのカバーイラストは田島昭宇で、ミステリーだとぴったりだけど、忍法系には合わんなあとは思っていたが、ことにこれは! ぜひ他社で担当してた天野喜孝にやってもらいたかった!
『金瓶梅』から設定を借りたミステリー短編連作集。探偵も動機も犯人も、ほぼ全作一緒というアクロバティック。『金瓶梅』からとっただけあって、エロでヘンタイ話が続くのだけど、最後に至って、その愛というか妄執に、感動してしまう。
凄い。
『金瓶梅』原典読んでなくてもだいじょうぶ。わたしも読んでないから。

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『生ゴミを食べてもらうミミズ御殿の作り方 ミミズコンポスト完全マニュアル』佐原みどり(著) 中村好男(完訳)
……いや、やらないよ?(笑) そういや10年くらい前、『通販生活』でキャノワーム見て即座に注文した同僚がいたのだが、まだ続いてるんだろうか。

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『悪魔はあくまで悪魔である』都筑道夫
恐怖小説のみの短編集なのだが、わたしが擦れてるのか、まったく怖くない(笑)。
怖くないけど最後の『幽霊の宴』が好きだった。ああならいい。

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THE MURDER OF ROGER ACKROYD by Agatha Christie
あまりにも有名なのであとに回してたけど、とても楽しめた。わかってても、わかってるがゆえの楽しみがじゅうぶんにある。
しかし最後のポワロさんはすごい怖いです。優しいけど、酷。こういうこと時々あるけど。

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『動機、そして沈黙』西澤保彦(著) 中央公論新社
ボーナス・トラックとして書かれた標題作がやっぱり一番らしい気がする。もう今となっては確かめようのない、仮説でしかない推理。
しかしこの人、いったいどれくらいの珍名リストを持ってるのだろう。読むたび感心する(笑)

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『天狗岬殺人事件』山田風太郎(著)角川文庫
基本、奇想の作家は、本格とバカミスを行ったり来たりするよねえ(笑)
女探偵捕物帖シリーズが、まるで和田慎二ですごい好みだったです。

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『あと千回の晩飯』山田風太郎(著) 角川文庫
著者晩年のエッセイ集。4つの連載を一冊にまとめたもの。最初の表題作が、実話ならではのあまりの展開に大笑いした。
著者はもうこの時期、小説は書いていない。読めば理由は察しがつく。本気で余生と思っていたのだろうな。

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『柳生忍法帖』山田風太郎
いろいろ言ったけど、結局、永井豪かなあ。読んでる途中で同居人に説明してて、「それはまぼろしパンティかけっこう仮面だろ」という結論に達しました。乱歩と永井豪足したら爽快になった感じです。
世代的に、時々千葉真一が頭をよぎって困りました。十兵衛かこいい。まじ惚れる。

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Murder in Mesopotamia by Agatha Christie
なんかわかんないけど読み終わるのにえらい時間かかった。この事件の帰りにオリエント急行殺人事件が起こった模様。ポワロがカソリックというのも確認。
DVDも一度見よう。

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『映画で読むアガサ・クリスティー』北島明弘(著) 近代映画社
第一部でクリスティーの生涯と作品業績を、第二部でクリスティー作品を元とする映画テレビ舞台ラジオ作品のそれぞれを紹介したもの。主要キャストや脚色具合も記されている。
ざっくり幅広く押さえるのにちょうどよかった。スーシェ版ポワロのドラマ全部のシーズンごと列記は特に嬉しかった。

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『魔界転生』山田風太郎(著) 角川文庫
めちゃくちゃおもしろかった。柳生十兵衛かっこいい、たまらん。著者は超能力者どうしの対決を書きたくなって忍法ものを書き始めたらしいが、実はこの本の中の十兵衛は忍法使ってない。人間対魔神の戦いで、しかもパーティー。
ジョジョ第3部とか魁!男塾みたいな荒唐無稽な話好きな人はぜひ。