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『おばちゃん介護道』山口恵以子
・今年初め頃に新聞で、ご本人の書籍紹介を読んで興味を持った。もうお母さんは亡くなられたそうで、この本のそのあとがまた大変だったらしい。
・家庭内での介護にあたって、それまでいかにその相手から肯定されてきたか、っていうのはやっぱり影響絶大なんじゃないか。
・介護の話だけでなくて、プロットライターだった時の話もかなりあり、二時間ドラマのプロットとか脚本とかどのように制作されんのか、という話もあっておもしろかった。おばさん刑事のプロットとかなすってたそうだ。
・角川春樹に「開高健より食べる女」と言われたそ…[全文を見る]

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『ルネサンスの世渡り術』壺屋めり(芸術新聞社)
表紙や中のイラストとマンガも著者によるものらしい。
芸術家という「職」が成立し認知される過渡期としてのルネサンスで、今は芸術家として名を残してる人々がどうやって売り込んだりコンペを勝ち抜いたりしてたか(またはそのコンペを無きものにしたか)。またパトロンはどういう意図で、どんなやりとりで仕事を発注していたか。その丁々発止。
NHKのイタリア語講座で時折話題に出てくるヴァザーリの『芸術家列伝』の影響力について、など、一次資料の危うさみたいな話も触れられてて、でも気軽な読み物としておもしろかった。
最初の、フィレンツェの洗礼所の扉作成にあたってのコンペのエピソードが、美術史研究ってこういうことかと知れておもしろいです。
イタリア旅行する人はぜひどうぞ。

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『ラウィーニア』アーシュラ・K・ル=グウィン(著) 谷垣暁美(訳) 河出書房新書
ウェルギリウスの『アエーネイス』に数行のみ出てくる、アエーネアスの妻ラウィーニアを主人公にした物語。
死を目前にした生き霊として時空を超えて現れたウェルギリウスに出逢い、自分は彼の詩のキャラクターだと知ったヒロインが、彼に描かれた詩(定められ知らされた運命)をどう生き、そしてその詩に描かれた時間以降の生をどう生きたか、という物語。
ル=グウィンは70代を過ぎてからラテン語を学び直し、『アエーネイス』を読み、ある意味物語のキーパーソンなのに一言も発することのなかったラウィーニアに語らせようと思ったのだそうだ。

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・あー書き忘れたけど、映像化作品等についても一切触れられていません。わたし個人はほとんどの映像化作品より原作のほうが断然おもしろいし濃いと思うんで、純粋にテキストだけによる評価なのがとてもよかった。

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『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』霜月蒼(クリスティー文庫)
・これはてダで連載してたのね。
・例えば『ナイルに死す』で、本文200ページ以上読まないと事件が起きないのだけどもう事件なんか起きなくてもいいかと思うくらいおもしろい、みたいなことが書いてあって、同感過ぎて笑った。
・古典としてではなく「今」読んでおもしろいのか耐えるのかという評価軸なので、若干履かせてる下駄の存在を疑って、映像化等を見たことはあるけど読んだことないって人にはかなり頼りになる本だと思う。
・小ネタとかトリビアとかウンチクとかなし、ネタバレもなしなので、…[全文を見る]

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『バイエルの謎 日本文化になったピアノ教則本』安田寛 音楽之友社
ピアノ教室に縁もゆかりもないわたしですら名前は知ってる「バイエル」(という教科書)についての研究と冒険(だと思う。)。
・バイエルは人名。この教則本を作った人だけど、ドイツの音楽辞典の数行の記載以外は、日本のマンガ偉人伝的な本しか伝記的なものがなく、しかもその偉人伝はほぼ創作というくらい謎の人。
・日本で長きにわたって隆盛を誇り単語として定着したバイエル教則本を日本に持ち込んだのは、誰でいつでどういう意図だったのか。なぜこの本が選ばれたのか。
・番号曲と無番号曲のバラン…[全文を見る]

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『甲賀忍法帖』山田風太郎
・さすがここから始まっただけあって、すべてがみっちりおもしろい。
・脳内の弦之介、どうしてもわたしとかは10代の真田広之一択になってしまうの…… 今なら誰なんかしらああいうの。

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『猫は宇宙で丸くなる 猫SF傑作選』シオドア・スタージョン フリッツ・ライバー他 中村融編 竹書房文庫
まさにタイトル借り。
初訳の『ベンジャミンの治癒』(デニス・ダンヴァース)と『宇宙に猫パンチ』(ジョディ・リン・ナイ)が超おすすめ。特に後者は、その直前のスタージョン作品が(珍しく)わたしにはイヤな話でめげてたところにきたせいもあって、すごくにやにやクスクスさらに吹き出させられて幸せな気分になってしまった。
一方で、西欧での猫フォビアみたいなものは根強いんだなーと。かなりの猫好きでも、無意識下で影響受けるとこあるのかもなーとちょっと思わされた。女性作家の短編のほうがその感は薄かったです。
あとヤングの『ピネロピへの贈りもの』はあいかわらずかわいくて優しかった。

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『ふたりの老女』ヴェルマ・ウォーリス(著) 亀井よし子(訳) 草思社 第3刷1995.3.20
・帯にル=グインの推薦文がついてたらしいが、すごく納得できる。

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『Made by Hand ポンコツDIYで自分を取り戻す』Mark Frauenfelder(著) 金井哲夫(訳) オライリー・ジャパン

isbn:9784873115
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>「Makerムーブメント」を主導する雑誌「Make」の編集長、ブロガーとして知られる著者による、ビットの世界からアトムの世界への旅の記録。
野菜作り、エスプレッソマシンの改造、シガーボックスギター作り、鶏小屋作りと養鶏など、さまざまなDIY体験を通じて、個人が物を作ることの意味を考える一冊です。
>「失敗とは恥ずかしいこと」、そして「自家製品は不完全なもの」という固定観念から抜け出して、身の回りの物…[全文を見る]

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『薔薇とハナムグリ シュルレアリズム・風刺短篇集』モラヴィア(著) 関口英子(訳) 光文社古典新訳文庫
・かなり好みの短篇ばかりだった(諸星大二郎のそれみたいな感じ)
・けっこう長めの解説(堤康徳)つき。読んでる途中で『暗殺の森』の原作ってあったのかそしてこの人なのかと気づいた(ゴダールの『軽蔑』もだって。
・【勝手に引用
>官権からさまざまな干渉を受けたモラヴィアの作品は、カトリック教会からも危険視され、一九五二年には、すべての著作がローマ教皇庁の禁書目録に入れられた
……な、なんてかっこいい←おい

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『べつの言葉で』ジュンパ・ラヒリ
家庭では完全にベンガル語(両親の言葉)、一歩外に出れば教育、研究から執筆まですべて英語で生活してきた著者は、20代半ばの頃にイタリアを旅行し、イタリア語に魅了される。アメリカ帰国後、イタリア語の学習を開始し、その20年後、家族(夫とこども)と共にイタリアに居をかまえ、イタリア語での執筆を始める。この本はイタリア語での初の著書。エッセイと短編二編。
言語的に、人種的に、また女性として、マイノリティであるとはどういう経験をすることか、とか、非母語を学ぶこと自体のおもしろさ、その過程あたりが語られていて、とてもおもしろかった。
非母語を学んでる人にはうなずけるところがかなりあると思う。
これ実際にイタリア語で読めたらいいだろうなあ。

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『禁忌』フェルディナント・フォン・シーラッハ(著) 酒寄進一(訳)
・途中で「あれこれもしかしてそういうことなの」と思ったら、ほんとにそういうことだった。いいけど、いいのか?
・中に出てくる架空の現代美術作品が嘘くさくなくて見てみたくなる。
・弁護士が今まで読んだ著者の登場人物の中で一番人間くさくて癖があって愉快で、実写で見たい。
・これとか『コリーニ事件』とか読むと、法に携わる職につく者の大原則、みたいなことを考える。

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老若男女問わずで使える提案であるのに、なぜことさらに「和食」「母子を中心にする家庭料理」「日本特有の~」にこだわってしまったのか。
わたしはこの一汁一菜についてのあれこれを読んでて一番思い出したのは、こないだ読んだ三瓶明雄さんの本だった。あそこで語られてる明雄さんの日常食はこれだった。

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『一汁一菜でよいという提案』土井善晴
・最後の晩餐に何をと問われたら「おむすび(中味は問わず)と青ネギをこれでもかってくらい散らした麦味噌の味噌汁」と答えるわたしにとっては、違和感ない提案ではある。一人暮らしならこうしてそうな気がするくらい。
・まんなかのほうの、日本文化論、みたいな部分は、あまりわたしにはいただけなかった、かな。なんだか利用されてしまいそうな危うさがある家庭料理論だと思う。素朴な思い出にとどまってればなあ。
・一番の見所は、「繕わない味噌汁」と題された、土井さん一人の時の味噌汁アルバム。ほんと繕ってないわ、勇気出るわー(笑)
・図書館で借りた、帯なしでフィルムかかってる本だったのだけど、これは、帯かけたままでフィルムかけないといけない本でした。そこまでが装丁である旨、その組み立てについて、わざわざあとがきで触れられてるので。本のデザインも大事。

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『ひつじのドリー』ダーチャ・マライーニ(著) 望月紀子(訳) さかたきよこ(画) 未来社
・イタリア語仲間から借りた本。
・原題直訳は、『ひつじのドリーその他こどものためのものがたり』で、こどものためのファンタジー集。ファンタジーといっても甘くなくて、表題作は、イタリアでは小中高あたりの国語の教科書に載ってるんだそう。星新一みたいな感じ?
・王様の台所出身だが身を持ち崩し、庶民階級出身のなべを妻にした、美しくて階級意識が強い浮気性のなべぶたの話とか、右と左で夫婦喧嘩ばかりしてるエナメルの靴とか、すごい発想。しかもこれ、ちゃんとその持ち主の人生も描かれてる。わたしこのエナメルの靴の話すごく好き。
・こどもが自分で買いにくい装丁というか価格帯というか、なのが惜しい…… 
・おもしろかったので、他の本も読みたいし、そのうち原書に手を出したい。いつかわからんけど。

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『DASH村からワシが伝えたかったこと 三瓶明雄の知恵』三瓶明雄・太田空真
・図書館で借りた。うっかり読み損なってた。
・田舎暮らしをするにあたっての実践的実際的な知恵(どういう土地をどのように手に入れるべきか、どのくらいのサイズの畑をどのように運用するか、どのようにその土地についての知識と知恵を得、馴染んでいくか等々)から始まって、開拓民としての生活や暮らしの知恵などについてのインタビューが中心。
・DASH村関係の個人名や裏話はほとんどなし。
・炭焼き窯、かまど、五右衛門風呂、味噌、イナゴの佃煮、漬物、ワラジ等々の作り方とか具体的に語っている(ただ映像・画像的な補助は必要かな)。
・ノウハウのインタビュー本なので、端々に、人柄と、自分の故郷であるこの土地と人への愛情や誇りもうかがえて、それが今となってはちょっと胸を刺す。
・とてもよい本なので、再版してほしいなあ。

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『コリーニ事件』フェルディナント・フォン・シーラッハ(著) 酒寄進一(訳)

・2013年初版なんで、今ごろ?って言われるかもだけど、でも読んでないならおすすめの傑作。最近、買って貸してでも人に読ませたいくらいじゃないと本を買わない(買えない)んだけど、これはそれ。図書館で借りて読んで即注文した。
・っていうか、この本について話したいし知らせたいけど、ネタバレにせずにその理由を語れない。
・法律の勉強してる方にも話を聞きたい。ネタバレしないレベルなら、テロと報復と法律について。
・読み終わって、著者本人に思いを馳せてしまう。訳者あとがきも必読。
・誰か映画にして……! 丁寧な法廷劇の、静かな映画に。

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×ここでふたつ紹介したいとおもう子どもが
○ここでふたつ紹介したいと思う。子どもが

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『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』キャスリーン・フリン

・ネットでとても評判がよかった(「タイトルどおりじゃない、読む価値がある本」みたいなの)ので、図書館でリクエストしてた。
・料理について何かしら恐怖心を感じ、その結果インスタント食品を買い食べている人がいることに気づいた著者(36歳でコルドンブルーを卒業し、自分の居場所を探している)が、そういう人を集め、プロジェクトとして無料の料理教室を開いた、その過程と結果。ちなみに料理教室は、包丁の説明と持ち方から始まり、鶏の捌き方、様々な調味料のテイスティング、スーパーでの買い物の…[全文を見る]