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Tips:「返辞」をするときに、「話題」を変えることもできる。
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のことを語る

「もしもし、はてこです。昨日帰ったよ」
「ああ、お帰りなさい。疲れたでしょう」
「うん、でも楽しかったよ。ハノイに行ったの」
「ハワイ?」
「ハ ノ イ」
「ああ、なんだ。どうしてベトナムからハワイへ行ったのかと思った」
「違う、ハノイ。お土産もあるよ。ハノイでフォーを食べて、」
「そんなことよりPM2.5よ。ちゃんとマスクしてる?」
「・・・そんなことよりって」
「だって、忘れちゃいけないと思って。ママ、インターネットで専用のマスク買おうと思ってね・・・」
「ああ、うん、そうなの。へえ、知らなかった。すごいね。わあ、そうだったの」

昔はこういうとき、母はわたしのしあわせは断固受け付けないのかと思っていました。
今は、ただ母が自分にスポットライトが当たらない話題に興味が持てないだけだとわかります。

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「人形教室に通っているの」とおそろしく不出来な人形を見せてくれた。

「ママってほんとに不器用なんだね・・・」
「そうなの!もう一緒に通ってる人は魔法みたいにきれいに作っててね、」

そこからの出会いを嬉しげに語る母を見ていて、わたしはようやく気づきました。
母の不器用ぶりが器用で面倒見のいい多くの男女を惹きつけて止まないということに。
そして母がその手で子どもたちを東奔西走させてきたことに。
恐るべし不器用。

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義母作のうさ耳つきニット帽子、通称アンタッチャブルをかぶって継母に会った。
一目見るなり顔をしかめて
「ちょっとあんたなにそれ?どうしたの」
「四十女がそんなのかぶってんじゃないわよ」
と間髪入れずに突っ込んできた。
さすがは新宿育ち、タブーを恐れない女だとあらためて感心した。

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「変な仕事の勉強で先日東京に行ってきたよ」
「東京のどこ?」
「練馬」
「練馬w 練馬は東京じゃないわよwww」
「は?」
「地方の人ってすぐ東京東京っていうのよね。
 こないだ東京に住んでましたって人がいたんだけど、聞いたらあきる野ですって!
 あきる野は東京じゃないわよww」

練馬もあきる野も東京都ですし、あなた、ご出身は秦野市でしょう?

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継母が新宿でお店をやっていたころ
開店前の仕込みと掃除の時間に来るお客さんがいて
継母はショパンをBGMに掃除と仕込みをしていたんだけど
そのお客さんは通常営業時間にやってきても
「ショパンをかけてくれ」
というので、継母はその人に
「ショパンなんか営業時間にかけるわけないでしょ、バカね!」
と毎回バカにしていたそうですが
その人はバカにされても店に通い続けるので
継母はその人に「ショパン」というあだ名をつけていたそうです。

おしまい。

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育児指南を書き残して妹の家から失踪した実母が、何事もなかったように自宅から電話してきた。
寒い寒いというので年末に買った火鉢をどうしたのか尋ねてみると
「つけてるわよ。一酸化炭素中毒で死にかかったの。窓を開けたところで気絶しちゃって」
と、お鍋焦がしちゃったくらいの勢いで報告された。
このタイミングで万が一のことがあったらぜったいに故意だと思って実妹が半狂乱になってやばかった。

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継母ちゃん

実母と会ってると思い込んでツンツンしていたが、甥太郎中2の
「ゴッド・ファーザーってどんな映画?」
という質問に
「ヤクザが糖尿病になる映画」
と答えたら思わずぷっと吹き出し、その後いつもの陽気さが戻った。

継子はてこの言動がときどきクリティカルヒットするらしく、救われる。

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実母→今年は義実家と過ごすと言ったら悲嘆して失踪
継母→もちおが風邪を引いたので家で過ごすと言ったら仮病で実母といると勘ぐってプンスカ
義母→嫁が来たらまた「家事をやれ、部屋を片付けろ」と言われると勘ぐって親に来てほしくない娘状態

みなさんいつまでもお元気でいてほしい。

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年末に携帯を解約し、滞在中だった妹の家を涙目で飛び出したきり、遥として行方が知れない。

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継母は小学生のころ毎朝年の離れた姉の髪を結っていたのだそう。
「それでセット料金として10円請求してたの」
「あたしはフレンドだってマーガレットだって40円で買ってきて貸してたんだから」
「40円で買って、最初に読む人は40円、次に読む人は30円、その次は10円もらうのよ」
継母は4人兄弟なので、40円の漫画一冊につき40円の売り上げが見込めた。
「だからあたしはすっごくお金持ってたのよ」
すごくないですか?

「でもお姉ちゃんはすぐ食べて使っちゃうから、月末に『300円貸して~』って来るの」
「お姉ちゃんは5円玉を紐に通して貯金してたの。だからその5円玉貯金を担保に貸してたわ」
「ちゃんと300円あるかどうか確かめてね」
すごくないですか?!

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故郷のバイパス沿いのあぜ道を、長髪気味の不敵なジャイアンのような高校生がつまらなそうな顔をして彼女らしき女子高生と歩いていた。
助手席に乗っていた継母がすれ違いざまに「でっかいデブねえ!」と感心した様子でつぶやいていた。

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「PCのスペック的に速度出ないからADSLで十分だって言ったのに固定電話やめてひかり接続とIP電話にして、携帯の料金プラン変更手続きも窓口まで行ったのに最後の最後でドタキャンしたおかげでわたしが提案したプランより4年で40万ほど余分にお金かかってる」
という娘のこれまでのまとめを頑として認めない。
「ママのプランがベストでお得でいちばん安心」
と言わない娘にデモデモダッテちゃん状態。

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「欲しければそうしたらいいと思うけど、『イー・モバイルと契約してテレビチューナー付きPCをもらって月々5980円』は『テレビチューナーでアナログテレビを地デジ対応にしてADSLで中古PC』と比べて二年で6万円ほど高く付くよ」
という微に入り細をうがった娘の説明を、メールを何往復しても信じない。

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「食べ物を捨てるのはいちばんいけない」
「飲み残しを捨てると下水の浄化がたいへんなことになる」
と娘に激しく主張し、翌日連続して外で食事を残す。

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ボーダーのTシャツを着た継妹に抱っこされたボーダーのロンパースを着た甥介。あらかわいい。
「おそろいだねえ」
「よこしまな親子よ」

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「ヨーデルヨーデルヨーデル」
と歌いながら甥介のオムツを替えていた。

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「じゃ・じゃ・じゃ・じゃーん!」
運命のイントロをアカペりながら鍋に水を注ぐ継母であった。

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「美味しかったー 美味しかったー 美味しかったー わん!」
「会いたかった」の替え歌を歌いながら孫をお食事椅子からおろす継母であった。

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「パソコン、壊れたの」
「壊れたってどう?」
「メールを送ろうとするとパスワードを聞いてくるんだけど、思い出せなくてエラーになるのよ」
「それはパソコンの問題じゃないね」
「それで新しいメールアドレス作ったんだけど、そっちのパスワードを英語にしたみたいで、また聞いてきてエラーになるの。だからもうあれ解約しようと思って」
「でもそれパソコンは壊れてないよね」
「...うん」

おまえが買ってきたパソコンがおかしいんですけどどうしてくれるの?みたいな勢いで何を言う。

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母「あのひと今度東北にボランティアに行くんですって」
は「え! 九州から東北にボランティア?」
母「奥さま連中を連れ出して、岩手で第九を歌うんですって」
は「えー↓ なにそれ」
母「何百万もかかるらしくて、ロータリークラブなんかで資金集めに奔走してるみたいよ」
は「えー↑ どうしてそんなに」
母「著名な指揮者とか演奏家を集めるみたい。あとは旅費と宿泊費」
は「・・・立派な旅館に何泊もして東北にお金落としていくならいいかもね」
母「あの人たちのことだもの、そりゃ買うでしょうよ」

最後まで聞いたら意外に実のある復興支援かもしれないと思った。