今回は90分スペシャルです。
先週から引き続いて、フランスの美の殿堂、
ルーヴル美術館とオルセー美術館特集です。
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美の巨人たちのことを語る
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続きは 来週の90分スペシャルにて、とのことです。
ルーヴル美術館の続きと、さらにはオルセー美術館も。
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ミラノを訪れた際に レオナルドと出会ったフランソワ1世が、
レオナルドをフランスに招いた。
レオナルドが終世手放すことのなかった 『モナ・リザ』 も、
その時、ともにフランスへ渡ったのである。
レオナルド滞在中に、王が レオナルドに絵を依頼した記録はないという。
もっと別の目的があったという。
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ルネサンス様式の建物、もともとは王の宮殿だったルーヴル。
1985年、ミッテラン大統領(当時)の推し進めた
計画によって建てられ、新しく象徴となったガラスのピラミッド。
その地下には、12世紀の城塞が残っているという。
宮殿になるよりもっと前、ルーヴルのあった場所は 城塞だった。
ルーヴル宮建設を考えたのは フランソワ1世である。
1546年、宮殿建設が着工されるが、完成を見ぬままに没した。
フランソワ1世は 28歳の時にフォンテーヌブロー宮殿も建てている。
フォンテーヌブロー宮殿は、現在もフランソワ1世時代のままだという。
そして、そのフランソワ1世の時代、フォンテーヌブロー宮殿の
フランソワ1世の部屋に、『モナ・リザ』 が飾られていたという。
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今回は、パリの 美の殿堂を巡るスペシャルです。
ルーヴル美術館とオルセー美術館。
スペシャルの回の恒例ともいえる、ナレーションの小林薫さん@現場。
伝統と歴史を誇るルーヴル、そして近現代の名品を収めたオルセーへ。
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今週は、ヨハネス・フェルメール(1632-1675)です。
今日の一枚は、『手紙を読む青衣の女』(1663-64頃)です。
アムステルダム国立美術館所蔵。
2010年12月から始まった修復。
修復完了後の世界初公開は、日本での展覧会だった。
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今週は円山応挙です。
今日の作品は、『保津川図屏風』(1795年)。
亡くなる1ヶ月前に描き上げた絶筆。
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来週、ミケランジェロ・ブオナローティ特集の後編、『最後の審判』 です。
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[システィーナ礼拝堂天井画]
天井近い位置に足場を組んで、天井を見上げながら
描かれたものらしい。
見上げながら などと、そんなつらい姿勢で描いていながら
あの傑作が出来上がるとは……
しかも、それまでミケランジェロ本人にとっては
馴染みのなかったフレスコ画の手法を、すぐに習得して
描き上げたのだという。
それでも、父に送った手紙には、仕事の量があまりにも
膨大すぎて途方に暮れている、なにしろ これは私の技法ではない、
“私は画家ではない”、と書いているのだという。
ミケランジェロ本人にとっては、やはり、
自分は彫刻家である、という意識、自負が強かったんだろうなぁ…。
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2週連続でのミケランジェロ特集、今週は前編です。
作品は、ミケランジェロ・ブオナローティによる、システィーナ礼拝堂天井画(1512年)。
この天井画を評して、ゲーテはこう言ったという。
“ひとりの人間がなしうる限界を見てみたければ、この礼拝堂へ来るがいい” と。
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『四季』 と同じく、自然の事物を組み合わせ、
人の形をかたどることによって肖像画として表現した連作を、
ほかにも描いているアルチンボルド。
燃える炎を組み合わせた「火」、海洋生物を組み合わせた「水」、
空を舞う鳥を組み合わせた「大気」、動物たちを組み合わせた「大地」
による、『四大元素』 の連作もある。
そして、『四季』 と 『四大元素』、それぞれ4枚ずつの
この 連作2組は、すべて、"対話" を表す横向きの肖像画として
描かれているが、四季と四大元素の性質を同じくするもの同士が、
向かい合うように描かれているという。
暖かく湿った大気↔春、熱く燃え盛る火↔夏、
豊穣の大地↔秋、冷たい水↔冬、といった具合に向かい合うという。
それら 巡り続ける四季と、自然を構成する四大元素を
組み合わせることによって、ハプスブルク家の権力と隆盛、
及びそれらが永遠に続くように、との寓意が込められている。
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そしてまた、この連作は、時間の流れと人の一生のみならず、
アルチンボルドが仕えたハプスブルク家を賛美する寓意もこめられている。
四季の自然の恵みは、すべてハプスブルク家の領土で
とれるものであり、その権力を象徴する。
巡り続ける四季は、ハプスブルク家の治世が
永遠に続くようにとの寓意である。
そして、「冬」の、枯木でかたどられた老人が纏うむしろには、
ひそかに "M" が織り込まれており、それは、この連作が
献上されたマクシミリアン2世を表し、年頭、つまり
"1年の最初" である冬に皇帝をなぞらえたのは、皇帝への賛美の気持の表現である。
これら込められた寓意に いたく感動した皇帝マクシミリアン2世は、
寄贈品とするために、同じ作品を何度も描かせたという。
ルーヴル美術館にある 『四季』 は、ザクセン選帝侯に寄贈されたものだという。
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四季それぞれを想起させる 季節ごとの自然の恵みを、
人の形に組み合わせることによって 肖像画として表現した
春夏秋冬の連作、『四季』。
「春」は、ひとつひとつの種類が判別できるほど細部まで描かれた
花を組み合わせ、少女をかたどっている。スペインの美術館所蔵。
「夏」は、新鮮な果実を組み合わせて 青年をかたどっている。
「秋」は、豊穣に実った作物を組み合わせ、壮年の男性を
かたどっている。「秋」は所在不明で、現在のものは のちに制作されたものである。
「冬」は、朽ちかけたように見える枯木で、老人をかたどっている。
巡る四季によって、時間の流れと、人の一生を表している。
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ミラノ生まれと言われるアルチンボルド。
もとは、同じく画家である父とともに教会の絵画などを
手がける宗教画家だったという。
35歳の時、宮廷画家として、ハプスブルク家のおさめる
ウィーンに招かれた。
そして、フェルディナント1世、マクシミリアン2世、
ルドルフ2世ら 3人の皇帝に仕えた。
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今週から4週連続の、奇想の芸術シリーズ①
今週は、ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593)です。
今日の作品は、春夏秋冬の連作 『四季』(1563)です。
アルチンボルドは、オーストリアはウィーンで、
3人の皇帝に仕えた 16世紀の宮廷画家。
この 連作『四季』 は、ハプスブルク家のコレクションからなる
数十万点を所蔵する欧州屈指の美術館であるウィーン美術史美術館や、
スペインの美術館にあり、また、所在不明のものもある。
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ちなみに、"ミステリー絵画シリーズ" として この番組で取り上げられた
『イカロスの墜落の風景』 であるが、そのミステリー …
なぜ、よりによって 海に墜ちるイカロスを誰も見ていないのか、
なぜ、羽根を固めたろうが溶けるほどであったはずの太陽が 水平線の向こうに沈みかけているのか―
ブリューゲルの時代、ベルギーは、スペインのハプスブルク家の
圧政に苦しんでいた。そして、圧政に抵抗した多くの名もなき市民が死んでいった。
つまり、この絵の太陽は、スペイン ― フェリペ2世を表す。
羽根をろうで固めて必死で飛び立つも、太陽の熱によっ…[全文を見る]
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しかし、この作品のX線写真を撮ったところ、
出来上がった作品では 構図から消えているものの、
ラフな下描きの段階では、草むらで用を足す農夫が 小さく描かれていたことがわかった。
これが、一見すると脈絡なく(本当は寓意がこめられている)
変わった人物像を描きこむブリューゲルのスタイルに一致する、と 判断された。
更に、ブリューゲルはもともと、イカロスの神話を
版画にもするなどして、たびたび自らの作品の題材にしている。
それにより 研究者は、この 『イカロスの墜落の風景』 について、
もともとはブリューゲルのオリジナルであった作品を、後…[全文を見る]
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ほかにも理由がある。
中心に描かれた農夫が押す 手押し車の車輪は、
畑を耕す方向に まっすぐ向けて描かれているのに、
その農夫の足先の向く方向は 左にそれており、それが、
実際に農村を訪ねてデッサンをしてまで 農民の姿を
描いていたブリューゲルのものとしては、リアリティーに欠ける、という理由である。
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この、ベルギー王立美術館が収蔵する 『イカロスの墜落の風景』 には、
作者の表記に 「?」 が付く。 それは何故か。
この作品は、薄いキャンバスに描かれ、それが板に貼り付けられている。
しかし、ブリューゲルに、このほかにキャンバスに描かれた作品はない。
それによって、果たしてブリューゲルの作品であるかどうかの 疑いが出てきた。
/美の巨人たち
