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「四〇九号室の患者」綾辻行人

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「とっぴんぱらりの風太郎」 万城目学
・貸し出しカウンターで手渡されてびっくり。分厚い…。
・腰の抜けそうなタイトルに、軽妙で愛らしい装丁。
・なのになのに!万城目学の作品って、どんどんスケールというか視野というか懐というか、そういうものが大きく広く深くなっていると感じていましたが、さらにひらりと軽々と、深く重い高いところへ連れて行ってくれたかんじがします。
・登場人物が瑞々しい。泣けてくるほど。
・ひょうたんやら妖術使い(?)やらのマジカルワールドと、凄惨な戦場の現実が“忍者”によって不思議に混ざりあっていました。力一杯書いてあるんだけど、力技ではないかんじっていうか。
・後半、怒濤の展開です。若干長くなり過ぎな気もしますが、それだけ、どの登場人物にも気持ちが入っていたのだろうなぁ。
・私は蝉が好きです。

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『窓から逃げた100歳老人』著:ヨナス・ヨナソン

ちょっとネタバレあり。

・読み始めて『ソフィーの世界』を思い出した。現代史こそがスラップスティックであるという意味において。でも、この作品はスラップスティックの向こうに意味を見いだしている。あくまでも一人の人生において。でも、それって、歴史の変転を個人は越えられるということじゃない?アランの口癖は、こういうことか。
・あと『スローターハウス5』も思い出した。一瞬、SFじゃなくても歴史をこうも軽妙に行き来できるのかーと思ったけれど、作者の負っているものも、内容も違うもんなぁと思い直した。
・思い起こしていたのが、この2作品だったので、コメディとしては受け止められなくて、ブラックブラックブラックユーモアだと思っていたら、ラストがよくて胸を撫で下ろしました。

あと、引っかかる二点はスタコメに。

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『やんごとなき読者』アラン・ベネット著(市川恵里 訳)
読了でみて面白そうと思ったのです。
・面白かった。
・女王というのが立場とか義務とか、そういうものを窮屈に感じているのかと思ったら、そういう者として生まれ育ち生きているので、メンタリティも相当違うものと描いてあるのが、興味深かったです。
・と同時に、一人のお年寄りとしても存在していて、それが相まって「誰とも共有できない自分だけの人生を生きてきたお年寄り」っていう「ごく当たり前のお年寄り」の姿が見えてくるのも面白かったです。
・本を読むってどういうこと?というあれこれも面白かったし。
・あまりにも有名な方が主人公なので、お話でありながら本当のことのように思えてしまい、実に楽しいお話でした。

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「ホルモー六景」万城目学
・六つのお話のずれ方がちょうどよいかんじ。
・この人、女の子と女性を描くのも上手なんだなぁ。
・全て恋物語だったので、そこは私には胃もたれが…。

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『愛おしい骨』キャロル・オコンネル
・真相を暴くとか、犯人を捜すというよりも、少年の失われた時を取り戻すお話だったように思います。思春期の瞳に映っていた街と人々をオトナになって再発見するというか。
・全てが正されるわけではないところもいいです。誰かにとっての真実は、誰かにとっての誤解であったり。でも、街は鷹揚にそれを包み込んでくれるのでしょう。
・脇役である人々の集合体である街が主役だったような気がします。
・この作者さんはイケメン好きですか?『クリスマス…』より主人公が年をとっているのは、作者さんの年齢につれてでしょうか。

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『WORLD WAR Z』マックス・ブルックス
・面白かったです!
・人類の存亡を懸けた対ゾンビ戦争の記録の編纂者が、公式記録には載らない人々の生の言葉を残そうと編んだインタビュー記録という体裁です
・この人々が市井の主婦から、政治、経済、軍事に関わる人など様々で、それぞれが自分の体験したことを自分の言葉で語っています。それぞれの視線でのゾンビ戦争を読んでいる中で、ふと個人的体験の向こうに見える何かがあったり、またSFとして仮想された未来の世界の姿が(崩壊しつつあるものとしながらも)見えたり。
・ゾンビという飛び道具を使いつつ、語られるのは人間…[全文を見る]

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「司馬遷」武田泰淳
・大変だった。
・司馬遷が書いた「史記」がどういうものかを書いてあって、その解説がこの「司馬遷」を武田泰淳先生がどういうふうに書いたかを書いてあって、なんだか開けても開けてもマトリョーシカだった。
・でも、「史記」が恐ろしく面白いことはわかった。
・読みながらマンダラとか、何とか界かんとか界っていう仏教世界みたいだと思ったのは間違いではなかったようだ。

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『クリスマスに少女は還る』キャロル・オコンネル
・流れるような展開で、次から次へと新たな人物が現れ語られ、小さな町の中で舞台は点々としつつ行っては戻り。読み手の感じ方かもしれませんが、カットバックではなくて、『スネークアイズ』みたいな長回しのようでした。
・なので、最初のうちは多すぎる登場人物に頭がついていかずに、くたびれちゃったのですが、最初の山を越えたらあとは一気に読めました。人物それぞれがみんな魅力的で、それぞれに何かが与えられる一瞬があって、それもよかったです。
・面白かったです。とてもよかったです。たぶん、寝て目が覚めた…[全文を見る]

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『死神の浮力』伊坂幸太郎

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『忍び秘伝』乾緑郎
語り口なんか、きっちり時代小説なのに、何故か滲み出るSF感。いつかオールスターキャストで時空を超えた時代小説を書いてくれそう。しかも辻褄は完全に合っているっていう。合ってるけど…。

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『失踪日記2 アル中病棟』
プロの作家さんが読めるように描いてくれているので読めるわけですが、自分がこれを読んでどうしようというのだろうと思わずにはいられませんでした。興味本位とか恐いもの見たさとかか。世の中や人間への理解を深めるためなのかというと、そうではないしなぁ…。
失踪もアル中も、どちらも作品にするっていうのは、すごいなぁ。プロだから、ではなくて、失踪からの帰還だって帰還し続けているわけで、アル中からの生還も生還し続けているわけで。これは「私は生きています」ということなのかなぁと思ったりしました。

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『忍び外伝』乾緑郎
・オチはわかるし、そこは面白いと思うのだけど、登場人物の説明みたいなかんじはイナメナイ。
・たぶん、主人公が際立っていないかただと思う。
・入れ子構造好きなのかな、この作者さん。
・『忍び秘伝』も借りたので、こちらも読まないと何とも言えない。

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『中の人などいない@NHK広報のツイートはなぜユルい? 』NHK_PR1号
・この方の目指しているものはツイッターじゃなきゃダメだろうなぁ。FBではできないと思う。
・思考と実験、実践がよくわかる面白い本でした。
・この人、仕事できるのもわかるけど、手強そうだなー。
・この内容とは別に思ったこと。
 思考して実践した結果がすぐ出るものって少ないと思う。これも広報の結果は出ていない。ただ経過がリアルタイムで追えるので、何かを手に入れられたように感じられる。それはモノを製造しているのではないから。仮想っていうのは、怖いなぁって思いました。

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『オレンジガール』ヨースタイン・ゴルデル

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『完全なる首長竜の日』乾緑郎
これ、読みたさにおやすみしましたが、面白くて目が覚めました。
危うく映画観にいっちゃうところでしたが、行かなくてよかった。
面白かったです。

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『死神の精度』伊坂幸太郎

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『聖なる怠け者の冒険』森見登美彦
・新聞連載中わくわく読んでいたの。初めての森見登美彦体験だったの。
・本になるのを待っていたの。ずっと待っていたの。
・全面改稿されていたの。

つらつら無駄に長い感想はidページに書きます。

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『結局、どうして面白いのか 「水曜どうでしょう」のしくみ』佐々木玲仁
・「水曜どうでしょう」の成り立ちと仕組みを解き明かすことが、「水曜どうでしょう」を見ることに、果たして何かしら+になるのか?というと、別になりません。どうしたって、「水曜どうでしょう」は面白いのです。それでも読んでよかった、面白かったと思う点は
1) インタビューに答えている藤村D、嬉野Dだけでなく、鈴井さん、大泉さんの「プロの仕事」を見ることが出来る。
2) 「水曜どうでしょう」が大好きな一人の臨床心理士が、ほんとに好きだから好きで考えて語っている姿を見ることが出来…[全文を見る]

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『姑獲鳥の夏』京極 夏彦
・怪奇と言うより猟奇的。
・主人公側の人間が学生時代の友人とその妹なので、なんていうか身内身内したかんじがする。文筆家、神主(で古書店主)に、探偵と刑事って、他の作品で主人公になりそうな職業がもれなく登場していて、みんな仲良し。
・お話は「この世には不思議なことなの何もないのだよ」という言葉を免罪符に猟奇趣味てんこもり。怖くはないけれど、気持ち悪さが残って、翌日眠れなくなる、目が覚めちゃうというオマケ付き。
・一番の謎が放置されるので(しかも一番気持ち悪いところ)、辛い。
・読みやすい。盛りだくさん。