/電車内にて

ファーのついたコートを羽織ったねえちゃんと楽しそうに話しているにいちゃんの上半身はティーシャツ1枚なんだがああ見えて二人の間に温度差があるのか

吊革ポジションだが両手で電話機抱えてたぶん横スクロールアクションゲームプレイング姐さんつうかおれより年上でも驚かない年頃のひと。
電車が揺れて思わず片手を吊革に伸ばすと同時に、ため息とともに「落ちた…」と吐き出した。

当方吊革スタンディング。降車駅ふたつ前で斜め前に座っていたおっちゃんが立ち上がり、出口に向かった。空いた席の前には推定中学生が吊革持って立っていたが、電話をいじるなどして着席する気配はない。
混雑緩和のため座ろうかでもすぐ降りるしなあと思っていたら、おっちゃんが戻ってきてばつが悪そうにして再着席。降車駅を間違えたようだ。恥ずかしいのか、酔っているのか、赤ら顔だ。

おそらく高校生男2名の会話
「看板娘的なサムシングが欲しいですよね」
「そうですよね」

推定700ページ超のプログラム言語かなにかのリファレンス本を読んでいる兄ちゃん。
手垢がつくほどではないがよく手に取られているのか、角は丸くなり、天がわのカバーも少々めくれている。
そして、しおり代わりに使われているのか、ページに挟まれて全長の1/5ほど姿を見せているスリップがにくい、かな。

半キャラずらしとでもいうべきポズィシオンに立ったおっさんが片手で持った7インチ程度のタブレットを必死で眺めている。俺様の肩に立て掛けんばかりの趣だ。ジョン・シナのふわっというかもさっというかあのショルダータックルで迎えうちたい。

寒さのためなのか、普段から悪いこの車掌の滑舌がさらに悪化しておる

吊革スタンディング中、目の前の席のほうから、笑いを堪えきれなかった風の音声が漏れた。目をやると、正面と、その隣のおっちゃんが、それぞれ笑みを浮かべておる。二人は他人と思われる。犯人はどっちだ

混んでいないと思ったらあれか冬休みか

上司のおっさんと部下のねえさんと思われる二人組の会話がなんだかむずかゆい。
あまりにも当たり障りのないやりとりが繰り返されるが「めんどくせえなあ」という雰囲気はない。
これはあれか、できるビヅネスマンなのか。

目の前の席に座ったおっちゃんが股間に抱えた傘の柄は日本刀っぽいデザインそれいいね!

向かいのホームの下をねずみが素早く動いているのを見た報告入力しようと乗り込んだ電車の窓から見える線路脇に捨てられたビニール傘

靴屋の広告の文字の配置が以下のようになっている。

• --
大人の
キレイは、
ラクチンが
いいのだ。

• --

面と向かって「大嫌い」と伝えられたのは初めてかもしれん

隣に立ったアングロサクソンがスマートフォーンで漢字の書き方やら意味やらを学習するアプリケイションに夢中で肘がぶつかって邪魔くさいがこやつ全然間違えないぞ

向かいの席に座ったおっちゃんのかばんがガンダムハンマーの先についたあれっぽい

SDカードが片面6枚ずつ、表裏で合計12枚入るケースに、さまざまなブランドの4GBのカードを11枚入れたおっちゃん。
片面見て、また反対を見てと、ためつすがめつしていたが、そのうちの1枚を取り上げると、かばんからコンパクトカメラを取りだし、SDカードを交換した。

音もれAと音もれBが競いあっているようだ

前に立っているおっちゃんの電話機のメール送信履歴が「おとうさんです」「昼のおとうさん」「朝のおとうさん」とかそんなの

電車が走り出すと頭上の送風口から冷風が届く
これ外気入っているんではないのか

髪を後ろでまとめた人は通常の2倍の空間を使っているため、くそ満員電車でその人の背後に立つとスウェイングの技術が試される
おっ、横を向いたままでいてくれると空間有効利用だな