「そんで『さぶ、戻ってきてくれ』ってなるんだよ」
「なにそれ。違う話じゃないの」
「え、そういうんじゃなかったっけ?さぶがさあ、全部の罪をかぶって・・・」
「いや、捕まってる間通ってきてくれたって話でしょ」
「そうだったっけ?あの話書いたの誰だったっけな。宮本武蔵じゃなくって」
「山本周五郎だよ」
今夜われわれは珍しくビール部活動にいそしんでいます。
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「そんで『さぶ、戻ってきてくれ』ってなるんだよ」
「なにそれ。違う話じゃないの」
「え、そういうんじゃなかったっけ?さぶがさあ、全部の罪をかぶって・・・」
「いや、捕まってる間通ってきてくれたって話でしょ」
「そうだったっけ?あの話書いたの誰だったっけな。宮本武蔵じゃなくって」
「山本周五郎だよ」
今夜われわれは珍しくビール部活動にいそしんでいます。
「はてこが実は他の人と深い仲になってたらどうする?」
「はてこさんには悪いが、そのときはそっと、はてこさんの前から姿を消すよ」
「再構築しないの?」
「しない」
「でもそしたらもちおは若い奥さんと結婚して子供もってしあわせになるかもしれないね」
「それはない」
「なんで」
「もちおは海へ行くから」
「えー」
「ブクブクブク」
もちおにこの覚悟があるからこそ、うちは親族で唯一未だ離婚に至っていないのだと思う。
職場に困った若者がいる。
「今度『おまえキンタマついてるのか』って言ってやろうと思って」
「『セクハラだ!』って言われるよ。『ジェンダーの押し付けだ!』って訴えられるよ」
「っ!じぇんだーーーーーいあーーうぃおーうぇーらーびずゅーううー」
危機感0。
二泊三日旅に出ていた妻と寝入りばなのもちお。
「離れてもちおを思い出すと『いつかこうして会えなくなる日が』って思って泣けてくる」
「そうか・・・」
「写真とか動画とか見てもそこにいないんだと思うと・・・」
「そうだな・・・」
「風になるのか」
「・・・風になると思ったらアマゾンの奥地で食べられて4人の腹に収まって残りは河に・・・」
「え」
「風になれなかった・・・甘く見てたんだよな、アマゾンを・・・俺は写真家で・・オーストラリアのテレビ番組だったんだ」
「ちょっと」
「この現代にまさかそんなことがって・・・その番組は俺が行方不明になったあとなかったことにされた」
「ねえ、なに言ってるの」
「ごめん、もちおちょっとイタコになってた」
怖いので、離れて寝た。
お墓問題について。
「最終的には土に帰りたいな」
「日本の法律じゃ土葬は許されないから千の風になるしかない」
「え」
「80%くらいは燃えて灰になって火葬場の煙突から出てく。もっとかな?
残った骨拾ってこんなに軽くなって・・ってほとんど残ってないからな」
「あの」
「『そこに私はいません』って言いたくなるよな。風に乗って~雨になって~ふりそそいでいます~」
あの歌比喩じゃなかったんか。
顔写真入りのプロフィール広告を見ている。
「この人のこと馬鹿にしてるでしょ」
「してないよ?」
「なんでニヤニヤしてるの」
「少しゴリラに似てるかなとは思った」
「ちょっと」
「『クリスチーネ剛田です』って名乗ったらブホッてなるかもしれない」
無垢な天使のような笑顔で言う。
「ダメだからね、いけないよ」
「チッ!」
「今度から舌打ちしたら10円もらうよ」
「ハ~~~」
ドヤ顔でため息。
「あのときのこと、とても感謝してるの。ありがとう」
「そうかそうか」
「もちおにはこれまで本当にいろいろよくしてもらったね」
「そげかね」
「もちおも、はてこにこれまでよくしてもらったなと思うことある?」
「うん、いっぱいあるはずなんじゃけれども」
「はい」
「うん」
「どうなの」
「もちおはいつも未来に生きる男じゃけぇの」
「愛はまるで砂の城ね」って歌がありましたね。
「ハゲハゲ~ オレハゲ~ この歳じゃ~ 若ハゲとも言われねぇ~」
思わず惚れ直すようないい歌だ。
「ねーねー、ヨガ教室いっしょに行こうよー!」
「イヤ」
「なんでー!一緒にやろうよー!」
「火が噴けないヨガなんかやっても意味がない」
ストリートファイターの悪影響
二日分の売り上げのうち6000円を知らぬ間に紛失していた妻に。
「そのお金はどこかの貧しい家庭の今日のご飯になったんだよ。はてこさんはいいことをしたよ」
何人家族かなあ。
「そのスカート、似合ってるね」
「そう?なんだかやさしい人みたいでしょ」
「うん、まるでやさしい人みたいだ。いそいそと俺の世話を焼いてくれそうな気がする」
「ごめんね」
「うん」
家庭訪問向きなスカートをはいた妻は低気圧に弱く、今日は一日中じっとしていた。
夫婦で「リアル」を再読中。
「野宮ってなんていいやつなの。なんでこんないい子の就職決まらないんだろう」
「はてこもいい子だけど、社会とうまくやってけないことがあるでしょ?」
仕事の勉強で名古屋へ行く妻。
平日に大阪入りしていた方が新幹線が安いので大阪に一泊することにした。
「でも知り合いに会うこと以外、大阪でしたいことが思い浮かばないんだよね」
「おーさかでー ハイカーに 会うだけやさかいー」
うん、まあそう。
土砂降り前の気圧の変化のせいか首が攣りそうな妻。
「痛い痛い、攣りそう!なんでだろ」
「筋肉痛じゃないの?キリンと喧嘩したでしょ」
ガソリンスタンドまでガソリンが持つかどうか判らない。
「涙のーガス欠ー 最後のー ひとふーかーし」
「高速乗る前にスタンド寄ればよかったのに!」
「そんなにー オレが悪いのかー」
チェッカーズ世代。
昨晩。
「明日はは乗らないから車置いて行くね」
「じゃあお客様迎えに行こうかな」
「・・・事故に遭うといけないから、気をつけてね」
「うん?」
「なんか嫌な予感がして」
第六感的なあれ?
「ふーん。じゃ止めとこうかな」
「やっぱり本当のことを言うよ」
「え?」
「何を見たか話すね」←怖い顔
「なに?!」
「今日車の中に、デカいゴキブリがいたんだ。追い出しきれたか、確認しきれなかった」
今日はてこは車に乗りませんでした。
サッカー好きが多い職場なんだから便乗して休んじまえ、と思うんだけど
今日も暗いうちから会社にいってるよー
[限りなく愚痴に近い]
夜中に会社から
「仕事が終わらない」「心が折れた」「むなしい」etc…のメールを送ってくるなら、(気づくのは朝だけど)
ああもう!!! そんな非効率なことやってんなら
帰ってきて寝ちまえよぉオオオオオオ!!! って思う
でもこの前みたいに、そんな正論をぶつけちゃ
「俺の働き方を否定された・・・」ってますますへこんで心閉ざしちゃうのね
たいへんややこしい相手なんだけど、今出来るのは一緒になって落ち込まないことかな
いい意味で 付き合わない、巻き込まれないというかね
メールの返信も、「こちらはみんな元気なので安心してください」とか
「今日は子どもがこんなおもしろいことをしました、がんばっていました」とか
あたりさわりなくそれでいて励ませるようなものにしよう、と努めてます (しかしめんどくさい
今夜は帰らないと電話があった。徹マン宣言。