/俳句

築地市場土間に水打つ四方の春

*第一次直し

獅子頭きよとんと抱へられてをり

築地市場三和土の水に四方の春

元日や夜の深みに鷺の声

初買の花色添へる墓前かな

太箸を染めてカレーうどん香る

木曽へ入る猫に持たせむ寒苺

冬苺彼の猫すでに山に入る

大根に菜箸の穴二つ三つ

なおし

薄氷や仏花の色を留めおけり

切れ字を二つ入れちゃったから

薄氷や仏花の色をとどめけり

寒昴君に咬まれし微熱あり

*句会　自由題

大根に光入れゆく刃かな

*句会　兼題：大根

セロリかじるベリーショートの君とゐて

*句会　兼題：セロリ

月冴えて物語めく夜道かな

元日の夜鷺一羽飛び立てり

大根干す窓にテレビの灯かな

空腹の我が身惑わす味噌おでん

飴色の大根アルミ鍋の中

寒鯉や月戴いて眠りをり