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一行超短編のことを語る

料理はただの料理で、私の愛はそれにではなく、あなたのからだに触れている唇にこもっている。

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一行超短編のことを語る

両手で抱えきれるだけのものしか、持っていたくないのに。

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一行超短編のことを語る

行くあてのない乗り物で、よどんだオレンジ色の夜の中を通り抜けていく。

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「あっ」と言って振り返り、来た道を逆方向に走っていった女の子の、事情を想像してたら「あっ」という間に会社に付いた。

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「あっ」と言って振り返り、来た道を逆方向に走っていった女の子の、事情を想像してたら「あっ」という間に会社を…通り過ぎていた、「あっ」。

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笑っていい。笑えばいい。吐き出した唾も飲みこんだ真実もいずれ土へ帰る。

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盲目の日々にも空の美しさだけは正しく映った。

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ルームシューズを編みたい、などと思ってしまう8月はどこかゆがんでいる。

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一つ傘の下に入りながら、握られた柄に嫉妬をする。

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一行超短編のことを語る
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見えるものが恋人のシャツの生地だけとかいう状況で、別の人間のことを考えている。

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痛みも喜びも喧騒も光も苦汁もすべて均されて、一人立つ、秋の夜。

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雨が上がった夜はことさらに冷たく、吐く息と同じ白さで見据えながらさよならを言う。

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秋の夜降る雨にいつかの君を思い出した。

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着替えもしないでだらしない、と誰かの声が聞こえた気がして、セロリをかじりながら泣き笑う。

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手の中で眠るそれは毛糸玉のようなのに、その温もりの重さときたら。

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『メガネメガネメガネ』そう呟きながら彼は足元に転がっていた鉄アレイに躓くと、首から床に叩きつけられ、もんどりうつ事となった。

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黒糖飴の包装紙の裏に長生きの秘訣が書かれているらしく、祖母はその白い面をいつも丹念に読んでいる。

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煙草の煙を細く吐きながらうつむき加減に奴は呟く。胸にさ、刃をつき刺して、それをカルシウムが白く覆うまでに、一体どれ程の時間が必要なの?

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一行超短編のことを語る

通りかかるたびに「いつか入ろう」と思っていた店は、「いつか」を待たずにつぶれてしまった。