ところがそこに事件が起こったのである!
しかも、ああ、それはなんという恐ろしい事件だったろうか。えたいの知れぬ悪夢のような人殺し、妖気と邪知にみちみちた、計画的な一連の殺人事件、まことにそれこそ獄門島の名にふさわしい、なんともいいようのないほど、異様な、不気味な、そしてまた不可能とさえ思われるほど、恐ろしい事件の連続だったのである。
横溝正史「獄門島」
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ところがそこに事件が起こったのである!
しかも、ああ、それはなんという恐ろしい事件だったろうか。えたいの知れぬ悪夢のような人殺し、妖気と邪知にみちみちた、計画的な一連の殺人事件、まことにそれこそ獄門島の名にふさわしい、なんともいいようのないほど、異様な、不気味な、そしてまた不可能とさえ思われるほど、恐ろしい事件の連続だったのである。
横溝正史「獄門島」
”だが、4月1日に死んだ。原因は不明である。”
だが、その一方で、日本はシントーの国でもあるのだ。シントーは日本古来の民族宗教で、こちらは何と、ヤオヨロズ――つまり八百万もの神がいるのだという。日本の総人口を一億として単純に割っても、日本人はおよそ十二人で一人の神を占有できるということになる。監督も含めたサッカーチームひとつにひとりの割合で神がついているのだ。神々の集う国古代ギリシャでも、これほどの神によるサポートの充実ぶりは見られなかったろう。
(山口雅也「日本殺人事件」)