「仕事がない仕事がない仕事がない」
と言っていた同僚に続けて仕事の依頼があった。
「よかったですね!」
「でもたいした仕事じゃない」
「ないよりよかったじゃないですか」
「だけど昨日はまったく仕事がなかった」
「だから今日仕事がきてよかったじゃないですか」
「そうは言ってもきっともう当分仕事はない」
あーもー。
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「仕事がない仕事がない仕事がない」
と言っていた同僚に続けて仕事の依頼があった。
「よかったですね!」
「でもたいした仕事じゃない」
「ないよりよかったじゃないですか」
「だけど昨日はまったく仕事がなかった」
「だから今日仕事がきてよかったじゃないですか」
「そうは言ってもきっともう当分仕事はない」
あーもー。
「あんたなんか旦那さんいるからご飯作ったりするやろうけど、あたしなんか一人だから買って帰るもん。部屋も散らかったまーんま」
「彼氏作ったらどうですか」
「ええー!そーんな…そりゃ相手が一億くらいくれるなら考えてもいいけど」
還暦を過ぎてこの強気さはどこからくるのか。
「あんた、石やらせんのやろ?うん。しとらんもんね。それ、石やないやろ」
「ええ、これは違います」
確かにネックレスはビーズだが、わたしの指には父からもらったルビーとダイヤの指輪が控えめに光っていた。
「石にこんなにお金かける世界があるんですねえ」
「よそじゃこんな値段じゃ買えんよ。ハワイから買うてきたとやもん。全部天然やけん、地球のパワーがあるやろ。浄化するし、魔よけになるもんね。デザインがよかろう?どうね?」
「お似合いになりそうですね」
「私はもういっぱい持っとうけん。これは娘が買うたとよ」
「娘さん、こういうの着けていらっしゃるんですか」
「娘はぜんぜんせんよ。ブルガリとかああいうブランド物しか着けん」
それなんかおかしくね?
同僚がパワーストーンの行商にはまっている。
「ちょっとこれ、見るだけ見てみらんね」
「うわ~。またどっさり持ってきましたね」
「高いとよ?デパートで買うたらこれの倍もするったい。このクリスタル、スワロフスキーやもん。何万もするよ」
「証明書は?」
「知らん。あったばってん、どっかいった」
刻印なし証明書なしで輪っか切れてるお土産仕様のスワロフスキーなんかあるのか。
週に一度の通勤仕事。
「毎週仕事の前日眠れないんですよね」
「アレやないと?更年期」
「え」
「眠れんやったり、鬱になったりするったい」
週に一度仕事の前日にだけか。
「あんた、石買わん?これ。浄化と魔除けの効果があるったい」
「わー、いっぱいありますね」
「娘がハワイからいっぱい買うて来とうとよ。いま具合が悪いけん、送って来たと」
「ああ、ウィリアム・レーネンさんを追いかけて行かれたんですよね」
「そうそう。あっちは日陽がさんさん照ってくさ、石もいいとよ」
「うわ、こんなにするんだ」
「いや、安いとよ。店で買うたらこれの何倍もするけんね」
「いやー、いくらいいものでもわたしにはちょっと贅沢品ですね。負けませんか?」
「わたしのやないけん、負けられんったい。石売りよる店はみんな成功しとるもんね。力があるとよ」
「でも今日…[全文を見る]
id:shinji7120さんが変な仕事先にいらっしゃった。
「さっきの人、知り合い?」
「そうです、お友だちです。昨日は夫と三人で食事に行きました」
「へえ・・・で、旦那さんの知り合い?」
「夫と共通の趣味があって、そこで出会ったんです」
もちおもハイクのアカウント持ってるから嘘は言ってない。