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ガラスの仮面のことを語る

[47巻について怒られそうなことを敢えて言う]
もはや演劇漫画じゃなく韓国ドラマじみたラブコメになっていた。
もうずっときゃっきゃうふふしてる。ちろん交通事故もある。

「忘れられた荒野」らへんからご自分の結婚を経て恋愛描写が変わった美内先生。
いらない、そんな展開いらないんだ。もっとハングリーな血で血を洗うあのマヤが見たいんだ。
草原できゃっきゃうふふするアナキンとアミダラを見て
「俺はこんなものが見たくてスターウォーズを見てんじゃねえ」と言った兄を思い出す。

いや、嘘言った。違う、違うんだ。きゃっきゃうふふしてるのがあの北島マヤならいいんだ。
「二人の王女」らへんからずっと美内先生にかわって描いているXの、
線のほそーい北島マヤもどきだからダメなんだ。

「『五年も経てば~ひとは~顔つきも変わる♪』って言うからな。
 何十年も経ってるんだし、顔が変わっても仕方がない」と夫が言うので、そう思おうとしたけどダメだった。

ミサワ意識してんのか、というセンター寄りの顔パーツと骨格無視した輪郭や鼻筋がダメ。
何よりいくら効果できらきらさせても「通行人?」と思うほどオーラのないマヤや真澄さんに耐えられない。
これじゃただの気弱で卑屈な女の子じゃねえか。

美内が一瞬自分で筆を執った46巻の歌子さんと亜弓さんも、もういなかった。
バランスなんて崩れていていい。時代錯誤上等だ。あの絵で描いてくれよ、美内先生!
と思ったけど、美内先生にはもうハングリーとかないんだと思う。

そこにいるのに、もういない。生きているのに別人。まるでアルツハイマーの人を見ているよう。
「真夏の夜の夢」の舞台を読みなおしながら、ああこれが最後の舞台だった、と思った。
もう二度とマヤの舞台は見られないんだ。人を魅了する、瞳に星のあるマヤや亜弓さんはもういないんだ。

和田慎二先生の訃報を思えば連載があるだけいいのか。
いや、この調子だと万が一のことがあってもネームさえあればまったく同じ絵で漫画は完結するだろ。
サザエさん的にぜんぜん問題なく連載は続いて完結するに違いない。

そんなわたしの希望の星はしおりんだ。しおりんがいないともう楽しめない。
早く薔薇をむしって写真をびりびりにして度肝を抜かせてくれ、しおりん。