地上より何処かで
・もちおがパッケージを見て「ほのぼのしたハートフルな映画だと思う」と言うので観たらパッケージ詐欺で、きつい親子関係映画だった。数年前だったら「こういう人は子ども持たない方がいい」と安直に考えただろうけれど、今は程度の差こそあれ、理想の親も理想の子もいないんだと思う。そしてよく見たらお母さんめちゃくちゃみたいだけど暴力も嗜癖もなく勤勉で前向きだ。娘と個性が違うだけだった。親の側に感情移入してあれこれ考えた。
・ナタ・ポーの演技が何を考え何を伝えたいのかわからず、ナタ・ポー若いなと思う。ナタ・ポーんちのママはこういう人じゃないんだろうな。スーザン・サランドンの演技はすばらしかった。素でこういう人みたいに見えるけどまったく違うんだろうなと思いながら観た。
・「『むちゃくちゃな親だけど結局いい人でした、めでたしめでたし』ってなるんだろう」と言いながら観ていたが、無理やり落ちがついたら「ッケ!」ってなるから嫌だなと思っていたら、手加減なしのめちゃくちゃぶりで、どうやって決着がつくのか気になって仕方がなかった。見事な落ちだった。天使は町にいる。
