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一番最初に住んでいた家のことを語る

小学校入学前に引っ越したので、それほど長くは住んでいなかったんだけど、結構鮮明に覚えている。
白樺の木がたくさん生えている庭があって、2階には芸術家だった父が油絵を描くためにいつもこもっているアトリエがあった。その白樺は父が大好きで絵の題材としていたため、家の中にはきれいな白樺の絵がいっぱい飾られていた。
暖房は北海道らしく煉瓦のペチカ。石炭が燃料だったので火をつけるための新聞紙を丸めるのが自分の仕事だった。
灰かき落とすための「デレッキ」ももちろんあったし、雪の上に灰を撒いて融雪剤代わりにするということも教えてもらった。
庭には秋になるといろんなきのこが生えてきて、これは○○だよ、こっちは△△だね、と教えられてきのこに興味を持った。
その次に引越した家は鉄筋コンクリートの立派な家だったけど、あったかいペチカのある最初の家のほうが居心地がずっとよかった。