id:happysweet55
自分(id:happysweet55)のことを語る

「とあるフレンチレストランをめぐる人生についての省察」

数ヶ月前のことになるけれど、
二十歳の頃から、いつか大人になったら、
絶対行こうと思っていた三田にあるフレンチのお店に行ってきた。

このフレンチのお店のシェフが書いてる本は、
長い間、ぼくの人生のバイブルだった。

つき合う女の子ごとに、
ぼくはその店の料理と考え方を何度も語り、
いつか必ず一緒に行こうね、と約束を交わしてきたけれども、
結局のところ、ぼくはひとりで行くことになった。

おまけに、その一週間前、魚釣りに行った時に、
ぼくはずっと大切にしていたものを過って
ボートから河に落としていて、激しい喪失感に襲われていた。

写真は季節の野菜のエチュベという前菜で、
口に入れるたびに、鮮やかな映像が浮かぶような料理だった。
映画のような料理って言ったら、変やけど、
本当にそんな感じだった。

別に、それで泣いたり、喪われたものが
埋められたりしたわけではない。
ぼくはたんたんと料理を一人で味わい、
チェックを済ましただけだ。

けれども、10年近く読みつづけ、憧れ、期待してたものが、
予想を裏切ることなく、それ以上のものとしてあったってこと。
それって、結構すごいよな、と今日ふと思った。

だって、それは毎日つくっては、なくなってしまうものだからね。
まるでぼくらの存在のように。