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映画のことを語る

招待券の期限が近くて、どうしよう、どれを見よう迷っちゃうな〜と検索して、なぜか出演者たちが中指を立てている画像にばかり行き当たるもんで思わず「これにするか」と決めた『はじまりへの旅』(原題:Captain Fantastic、監督:マット・ロス)を見てきました。
・父さんは山にこもって外界とほとんど接触せず子育てをしていたのだが、どうしても街に降りなければならない事件が起こり……というお話。
・友人、恋人、夫婦とあらゆる二人組に共通の問題として「一人だったら止めがかかるようなことも、二人だと歯止めが効かなくなる」ということがあって、二人っきりならそれでもいいけど、子どもが生まれて三人、四人と増えていったら当然その三人での暮らしならそれなりの、それ以上の暮らしならそれなりの新たな世界を成立させていかなければならない。「ならない」とみんなわかっているけど、そんなにうまく対応できるはずもなく、「二人の世界の中に子どもたちがいる」という状態のまま事態が推移していったのだなあ。
・おそらくは誰かの子であった人なら実感としてわかる、自分(たち)にはかなわなかったことが二つ、この映画では実現されていて、とてもほっとします。「裏・その土曜日 7 時 58 分」。
・ほとんどたいていの人間の飢えに触れるような(あるいは逆なでするような)夢のある展開に説得力をもたらす子どもたちの「ほんとにいる感じ」がすごかった。むにょむにょしていてねえ。あふれる長男感、あふれる次男感。そして不思議な双子。
ところでヴィゴ様の北京語は、映画で非ネイティヴが口にする北京語としては最高峰だそうです。