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映画のことを語る

「七人の侍」、やっとこさ全編見ました。おもしろかった!

・ちょっと前の映画を見て、何が失われたかをまざまざと見るのはいいことだなあと思いました。それなりに不自然なセリフもあるのに充満するこの「本当らしさ」を今実現するのは難しいだろうし、志村喬の所作、立ち居振る舞いは、もうこの世に実現しないし、菊千代(三船敏郎)のような人はもういない。
・近代国家の戦争とロジックが全然違うのがおもしろかった。
・メタファーじゃない、これ自体で成立してるっていうのが良かった。
・お笑いの人が「笑わせるのはいいけど、笑われるのはダメ」ってよく言うけど、「笑われる」、素晴らしいことじゃないかと思いました。この菊千代を見ると渥美清の寅さんや菅原文太の仁義なき戦いが切望された事情がちらっとわかる気がしました。
・若いアイドルを追い込んで、追い詰められているところを見て楽しむというのは絶対的に間違っているよなあ、しっかりしないとなあ、と思いました。
・以前勤めていた会社で「『七人の侍』で一番最初に死ぬ奴がいるでしょう。君はあれだよ」と上司に言われて、ほんと嫌だったんだけど、悪い意味ではなかった、嫌われていたわけではなかったということを今日知りました。うーん、申し訳ありません……。

今見るんなら何人かでああだこうだ言いながら見るのがいいんじゃないかな。長いし。休憩もあるし。もうとっくにみなさんご覧のようですが、おすすめです!