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かぐや姫のことを語る

かぐや姫 20  くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝

「くらもちの皇子は、こんなふうに、みんなに見送られて出発しました」と、人々に信じさせたのです。
三日後。
皇子は人目につかないように、船で帰宅しました。

帰宅した皇子は、計画通りに、当時の一流の金工六人を集め、簡単に人が寄りつくことができないような家をつくり、金工たちをそこへ住まわせました。
秘密を守るため、垣根を三重にし、厳重な警戒をしたのです。
そして、皇子も金工たちと一緒に、その家に籠って、玉の枝の制作を見守りました。