かぐや姫 13 五人の求婚者への難題
日が暮れる頃、いつもの五人がやってきました。
ある者は笛を吹き、ある者は大きな声で歌を歌い、ある者は楽譜の旋律を口ずさんでいます。
また、ある者は口笛を吹き、ある者は扇をたたき拍子をとり、外でさわいでいます。
おじいさんは玄関をでて、五人に姫の気持を伝えました。
「もったいなくも、長い間わが家に通っていただきありがとうございました。どなたも立派なかたです。私が見たいと思う品を用意してくだされば、私に対する愛情がはっきりするでしょう。結婚するかどうかは、私に対する愛情の深さで決めたいと思います」と。
「それで、結構だ」
五人が、口々にいいました。
