かぐや姫 9 貴公子たちの求婚
十二月になり雪が降っても、真夏の暑い日にも、雷が鳴り響く時にも、五人は毎日かぐや姫の家へやってきました。
そして、おじいさんを呼び出し、「かぐや姫と結婚させてください」と、お願いしました。
「かぐや姫は、わしら夫婦のこどもではないので、思い通りにはなりません」
そういって、おじいさんはことわりました。
月日がどんどんすぎていきます。
五人は、家に帰っても、物思いにふけり、かぐや姫への思いを絶ち切ることができません。
五人は、「そうはいっても、最後にはかぐや姫に会えるだろう」と、期待していたのです。
