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映画のことを語る

『大阪物語』@目黒シネマ
今夜までフィルム上映してるのに気づいて、でも昨日の夜しかチャンスがなかったので大慌てで観てきた。
池脇ちーちゃん、昔から好きなの。

想像よりヘビーな展開であった。
まー田中裕子にジュリーで芸人の話だから、生易しい展開にはならんわなぁ。


生々しい空気感、大人の世界と子供の世界それぞれがフィルムに焼き付いてる。

大人がしっかりしないと子供がしっかりするしかないんだな、というケースそのものな若菜。
それでもどうしようもないことに独り涙する若菜に寄り添うおとうちゃんが印象的。
あと、「カスや」って笑って言ったことを後悔する若菜が可哀想で…。
子供に背負わさせたらあかんやろ!
ただ、おとうちゃんもたくさんいいところあるんだよね。

残酷な映画だけど、そもそも家族そのものが不条理の塊である。身に染みて知ってる。
若菜といちろうはきっと元気に大人になるから、
川に逃げた少年(名前失念)も元気に大人になればいいな。
「ハイテクや」に吹き出した。

なによりちーちゃんの存在感すごい。役者になるべくして生まれてきたんだな、見つかってよかったな。
私はいちおう自分のルーツのはじっこのはじっこに1ミリぐらい大阪が引っ掛からんでもないので、ノスタルジーを感じるわけですが、
そういう関係性が全くない人が(平たく言えば大阪に対して全くのニュートラルな気持ちの人が)見ると、どういう感想になるのかなーってのも気になる。

公開当時から観たかったのでなんと、15年越しでした。
でも大人になってから観てよかったと思う。
藤原直美の『顔』も大人になってから観ることができたし、東京ってすごいねぇ…