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いま読んでる本のことを語る

『図説 英国レディの世界』岩田託子・川端有子 河出書房新社
残念ながらあまり読めないうちに期間切れ(延長処理を忘れてしまった)、近いうちに借り直したい。
借りてから気づいたのだけど、著者の川端有子氏の『少女小説から世界が見える』は読んだことがある。確か他にも訳書かなんかあるはず。女性と社会の関係とその変化について、少女小説の変遷から追ったもので、わたしはけっこう影響受けた。
この本も、以前読んだ『メイドの世界』とは明らかに異なった視点から記述されている。たとえば、「ダイエット」の項では、元々は男がすなるものであったダイエット(バイロン卿が有名)がいかにして女性の世界に入って来たか語られ、しかも、その次の項目が「萎黄病(クロロシス)」である。この病気はビクトリア朝の女らしさに沿う姿を極端にしたものとも見られ、『吸血鬼カーミラ』の症状とも酷似している。また、1920年代になると、ぱたりと見られなくなり、変わって拒食症という、萎黄病と共通の症状を有する新しい病が急浮上してくる旨を指摘している。

この本についてはきちんと読みたいので、早々に借り直したい。