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Replyを使わずにこっそり返信してみるのことを語る

フランスという国は理性的な人間がより良い社会をつくる、ということを前提に成立した国で、そのなかで言論の自由・表現の自由というのをとりわけ大事にしてきました。なぜ大事かというと各種の情報に触れることで人間は思考してより良い結論を導き出すと考えられるからです。
しかし別の考え方をする人も世の中にはいます。命より信仰を大事と考えるならば、その信仰対象が風刺表現によって冒涜されてると考えれば、怒りをあらわにすることもあり得ます。アラーを冒涜した場合、いままでもデモが起きていました。あんまり報道されないのですけど。
読売の記事を読む限り今回の事件で預言者への冒涜への仇討を口にしてるところをみると信仰を持つものへの配慮ってのが当該新聞社にはなかったのかもしれません。かといって問答無用で殺すというテロという行為はどう考えても是認できません。言論の自由が善かどうかは横に置いておくとして、よりよい社会を築くために言論の自由を大切にしているあの国において、(福島に関連して日本政府もフランスでの報道に対して公式に不快感を示したことが過去にありますが)言論を用いて反論するのではなく問答無用のテロに屈するのは国の根幹を揺るがす一大事なのです。ですからあのデモなのです。
言論の自由・表現の自由のなかで、信仰を持つもの・信仰対象を揶揄することは許されることか、といったら答えがでません。併存できないです。
ただそれでも表現の自由というのは、なければ一方的に風刺をされても反論さえ許されないわけで、善ではないかもしれませんが、守られるべきなのではないか、と愚考します。