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勝手に引用のことを語る

 「聖書は、一点一画誤りなく、一箇所も間違いのない、完璧な神の言葉が書いてある書物である」……と信じている人は、意外に多いようです。いや、むしろ、最近では増えているという話さえ聞いています。
 わたしは、これはカルトの流行と同じくらい危ない現象ではないかと、はっきり言って思っております。
 たしかに、このウソとゴマカシと悪意と暴力に満ちたこの世の中で、「なにかひとつでも真実なものがあってほしい」「信じられるものがあってほしい」と思う気持ちはわかります。
 しかし、なんで、人間の文字で書かれた書物を、「完璧で、間違いがない」と信じ込むなどという、ありえないことができるのですか?
  「聖書は一字一句間違いのない神の言葉である」……これは一種の思い込みというか、イデオロギーというか、しょせんスローガン的なかけ声に過ぎないのであって、これから述べていきますように、明らかに現実とは違います。

 しかし、それでは「聖書に書いてあることは、ぜんぶウソ」なのかというと、そういう風に言い切るのもまた間違っているのです。
 「聖書の間違い」をあげつらう本やサイトがいくつかあります。たいていは、つまらない、くだらないものです。
 なぜそういう本やサイトがくだらないか、というと、そこに自慢げに書いてあるような「聖書の間違い」という類のものは、たいてい聖書学者などの専門家なら確認済みのものですし、神学校などでひととおり勉強した牧師なら、だいたい知っているような話だからです。
 
キリスト教・下世話なQ&A「聖書の記述はウソ? ホント?」