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東日本大震災のことを語る

勝手に引用
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進学という人生にそうはない貴重な機会を、個人の能力や資質ではなく、震災という理由であきらめなければならないというのは、理不尽以外の何ものでもありません。東日本大震災により進学に困難を感じている受験生を救済しよう、ということで、「まごころサンタ基金奨学金」プロジェクトが動きだしました。
支援の手が届かない方にこそ支援の手を差し伸べる遠野まごころネットが支給する奨学金だけに、いくつか特徴があります。
まず、奨学生の要件です。発生直後、震災関連の奨学金というものは数多く生まれました。ただその大半は、震災により保護者を失った「震災遺児」が対象のものです。保護者が存命なら、奨学生にはなれません。たとえ、保護者が仕事や店を失ったために収入が途絶えたり減ったりしていて、学費や仕送りが大変な負担になっていても、です。残念ながら、岩手県沿岸の被災地では、仕事を失ったり収入が減ったりしている世帯がめずらしくありません。そういった家庭の子供も、まごころサンタ基金では奨学生候補としました。
(中略)
奨学生の公募をしてわかったのですが、臼澤が耳にした「進路をあきらめなければいけない」受験生は、本当にいます。一刻も早く就職して保護者を楽にしようと専門学校に進路を変えた子や、保護者に肩を押されてようやく決意した子が、何人もいます。誰にも胸の内を明かさないまま実際に進路をあきらめてしまった子も、きっといるでしょう。奨学金による支援はまだまだ必要です。岩手県だけでなく宮城県や福島県の学生も支援が必要ですし、高校生や中学生、小学生も支援が必要です。子供達を出来うる限り支援するため、まごころサンタ基金奨学金は今後も、資金が続く限り、継続していきます。
奨学生からよく聞く言葉があります。一つは「保護者の負担を軽くしたい」。もう一つは「故郷に帰って復興の力になりたい」。私たちの国の未来は彼らから生まれると、私は信じています。
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「新・遠野物語 -遠野まごころネット 被災地支援への挑戦」

まごころサンタ基金奨学金