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ドアのブのことを語る

『この世界の片隅に』を観て、あとからジワジワ胸苦しくなるシーンがあって
家の畑から見える呉港のスケッチをしてたすずさんの所に、憲兵が来て
スパイ行為だ何だと言い、スケッチブックを奪い取ってしまって、
憲兵が去った後に、黙っていたすずさんの家族が「すずさんがスパイなわけがなかろう~」って、ドッと笑うところです

誰も すずざんが今まで細々と描いてきた作品を理不尽に奪われたことについて、悲しみもしないし憤慨もしない
それがとんでもない侵害だと感じる心が 誰にもなかった
特に嫁に冷たいわけじゃない、やさしい人たちが、そういう感覚だった
すずさんの創作の営みが、世情からだけでなく家の中でもホントに軽く見られてるんだな
っていうのを突きつけられる かなり絶望的なシーン