「『異性からいじめられた。異性がいじめると、えてして同性も同調してしまうものだ。』という事態を避けるために、男女別学を選んだ」という意見を、これまで何度か見聞きしたことがある。
しかし、いじめられた原因を「容姿」とみなしている人って、結構いるんだな。そのことに驚いた。
義務教育時代、私は異性からもいじめのターゲットにされていた。同性も同調していた。
私は、いじめられる原因が「容姿」だとは思っていなかった。「他の人と同じようにできないからいじめられる」のだと思っていた。
しかし、大人は「容姿も主因の一つ」と認識していたようだ。
いじめについて大人に相談しても、「性格も容姿も悪いからいじめられる。容姿のことでグダグダ言うな。性格をなおせ。」「容姿が良ければここまでいじめられない。」と言われるだけだった。
いじめも、「容姿と、容姿ごときでウジウジなやむことが、原因」と決めつけられるのも、両方とも嫌だった。
「容姿のことで悩んでいる」などと私は言ったことがない。
そもそも、「容姿の良しあし」が私にはわからない。
また、容姿を理由にいじめるのならば、「いじめた側の容姿」が本当に素晴らしいものでなければ説得力を感じない。
「これらを言っても、無駄だろうな」と、ずっと思っていた。
学校で「異性から軽んじられ、同調した同性からも軽んじられ続けた、経験」って、軽んじられた側にとっては根の深い問題だ。
そう思っていたのって、私だけではなさそうだな。
しかし、なかなか表には出てこない(というか出しづらい)んだな。本人以外はほとんど意識していないのかもしれない。