『フーコーの闘争――〈統治する主体〉の誕生』(慶應義塾大学出版会、2013年)
「二十世紀後半のフランスを代表する思想家ミシェル・フーコーの後期思想を「権力/抵抗」の二元論ではなく、「自己を導くと同時に他者を導く〈統治する主体〉」の概念から捉え直した。思想史研究の専門書だが、社会運動に新たな視座を示す「闘争の書」として読むこともできる。
例えば著者は、フーコー統治論を現代社会の分析に使うことには否定的だ。「よりましな」統治の提示にとどまるから。そうではなく、統治=導きと読み替えて「いかに、このように統治されないか」を問うべきだという。それは、他者の統治に対する反乱であるとともに、既存の自己への反逆でもある。「闘争する主体」の誕生だ。
立命館大学衣笠総合研究機構専門研究員による初の単著。(慶應義塾大学出版会・2500円)
http://deauro.blogspot.com/2013/12/2013128.html
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自発的隷従論あたりとセットで読むといいのかなあとメモ
コッチ方面のフーコーのお仕事はもちろん、「作者」という観点でも読みなおさないとならんのだけど今日はタブッキを読むw