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映画/女神の見えざる手のことを語る

『女神の見えざる手』、女を「まともに相手するほどの連中ではないけど投票権は持ってるしなー」と、浮動票層として簡単に利用できると思い込んでる輩に、当の女が一矢報いる話、でもあった。
途中で『グッドワイフ』のダイアンの中の人がちょこっと出てくるんだけど、この人をここに置くとなんか説得力出るなあと思ったわ。あの女優さん好き。
以下、勘がいい人はネタバレかもです。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 

彼女は「勝つためならなんでもする」タイプなのだと思って見ていたのだけど、そうではなくて「勝たせるためならなんでもする」なのだった。しかも自分が全部負う覚悟で。
勝利の主体、が違うのだった。しかしそれはしばしば混同される、意識的にせよ無意識にせよ。その混同に慣れさせられてもいる。だからこそ、最後にぎょっとさせられたのだ。
彼女はそれをたてわけた。戦いに仮託しなかった。勝利を自分のエゴ?自己愛?に結びつけなかった。依存症であった彼女がそこに依存してたとしてもおかしくなかったのに。
最後にどうやら彼女は依存症から抜け出ようとしているらしいことがわかるのだけど、もしかしたら彼女個人にとっての戦いと勝利は、こっちだったのかもね。