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表現のことを語る

人がひとり死んじゃうの。まず、ひとり、死ぬ、ってのがおおごとなの。冥界からスーツ着た死者使者がやってきて、「私警護します」「私弁護します」「あなた予定通り亡くなったので、これから地獄で裁判です。裁判で無罪が確定すれば生まれ変われます」って言われて「えっ、えっ」ってびっくりしているうちに地獄に到着しちゃうの。で、この人は他人を助けて亡くなったので「貴人」てことで、裁判で無罪になる可能性が高いってんで使者たちは最初のんびりしてるんだけど、実際は罪も犯しているし、後悔もあるの。人間だもの。まずこれが、ミステリのひとつめ。ここに、この人の弟が実はっ……てミステリと、使者たちの過去がぐ〜〜んとからんでからんで話が進んで、私、ずっと泣いていたの。

と夫に昨日見た映画のあらすじを伝えたら、「えっ、今の話に泣く要素が全然見当たらないんだけど! いやーまったくまったく」と言われてしまい、ああ、一人の人間をひとつの映画に誘惑することもできないなんて、私ほんとにどうして……くやしいワ……! とかなんとかってことがありました。
明日もがんばります。