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ドラマのことを語る

平日毎日BS日テレで放送しているスペイン制作のドラマ『イサベル』を録画して見てるのだけど、非常につらくなってきた。
おそらく本来は3シーズンあるいは3部構成で、女王として戴冠までが第一部、グラナダ陥落までが第二部、死去までが第三部になってる。今、第二部が終わって第三部が始まったとこ。
わたしは歴史が苦手なので、ざっくり流れを追いたいなと思って見てるのだけども、第二部に入ってからは、
・イサベルフェルナンド両王それぞれのあまりにもな専制君主っぷり(ほんとうにまったく下からの言葉を聞かない)
・フェルナンドの浮気も両王のそれぞれの国に対する思惑のすれ違いも、しばしばベッドでうやむやに解決されるように見えてしまうこと
・解決できない、というより自分で判断を下したくないことに対する、都合のよい「神様」への頼りっぷり、責任放棄
など、なかなか見ててこちらの居場所がない感がある。
さらに、当時のユダヤ人差別の流れが大きな支流のひとつみたいになってて、それがほんとにむごかったことがよくわかる作りになっている。
既にこの時代、例の「差別を避けるための区別」的な言い訳で、胸に印をつけることを命じられていたらしい。宗教による国家統一が目指され、異端審問が幅をきかせた時代。陥落したグラナダでは待遇改善を求めるために国家の財政面での大きな負担を「自主的に」申し出、引き受けさせられたあげくに「改宗か追放か」を突きつけられる。改宗してもユダヤ人として扱われつづけることが変わらないのは、第一部から出ているカブレラというキャラクターを見てればよくわかる。カブレラは、そういう立場に置かれた人間の、ある典型的な反応、例として描かれてるように見える。
そういやこないだ録画消化で『スワンの恋』を見たのだけど、これにもあい通ずるものを感じたなあ。あれ、えらいエロい映画であると同時に、差別についての映画としても見られると思った。
まあ、あと第三部が10話くらいだろうから、最後まで顔しかめながら見ようかなあとは思ってる。
スペインでは大人気でこのあと続編続々編までできたらしいけど、そっちはどうすっかなあ。続編のフアナのほうがおもしろいというのも見たんだけど。