消費税増税が景気に悪影響を与えることは多くの知識人が指摘していたが、そのなかには元内閣官房参与の藤井聡を含む。
彼は消費税増税をとめようとして辞めさせられたということだが、ここまでして消費税を増税しようとしていることが、しばしば言われるように単なる財務省の妄念によるものと片付けて良いのだろうか?
しかもこれが為されているのは、米中貿易戦争などを背景にしたリーマンショック級以上の世界経済の不安定さが指摘されているタイミングである。
もしかすると、政府の本懐は消費税ではなく増税に伴う多くの小売店に可成の国費をかけて導入を迫る新しいレジや、ポイントカードとして利用させようとするマイナンバーカードなどの仕組みの普及の方ではないか。つまり管理社会化を加速させるために消費税を増税させるのである。
この恐怖政治傾向は単に政権を握る政治家たちのキャラクターによるものと考えない方がよいだろう。
むしろ、政府やそれに連なる人々、たとえば官公庁や特殊法人の仕事に依存する私企業や、その下請け、孫請けの人々が、あのようなキャラクターの政治家を選んだのではないか。
あるいは政治的無関心と言うのは、「知ってやったことなら最悪だが知らずにやったのならセーフ」と言う罪についての間違った信念を背景にした、否認の振舞いではないだろうか?
消費税増税のことを語る