(承前)
山形対町田の試合終了後、監督同士が挨拶している映像に音声も入っていたようで、夫が「えっ」と固まった。
「相馬さん(町田)が『おれもう終わりだから』と言って、木山さん(山形)が『そうなの？またゆっくりね』って返した」

町田の相馬監督が今季で退任することは、そんなに驚くようなものではないと思う。実は、話題になったサポーターミーティングのときにそういう話が出なかったのは不思議だった。『短期間でJ1昇格、ACL優勝』を目指すなら、それ相応の人材が必要だ。そんな指摘が出てもおかしくはない。つまり、経験の豊かな監督に変え、選手も成長を待たずに大幅に入れ替えるという選択肢だ。

そう思うと、J1クラブライセンスの条件に天然芝の練習場やクラブハウスがあることに改めて納得がいった。お金で殴るようなやりかた(優秀な監督や選手を引っ張ってくるだけ)ではなく、環境を整備して選手を育てなさい、ということなのだろう。
市井の人々はいったい、何をもってそのチームを応援しようと思うようになるのか。そんなことを改めて考えさせられた。