id:happysweet55
おやすみのことを語る

内定先から赤紙のような辞令が届く。なぜ、自分の運命は、こんなに過酷なのかと天を仰ぐ。つい先月、つい先週末で、もう辛いことは終わったのだと思っていた。これからは静かに逞しく生きていくと周囲へ宣言したばかりだった。壮絶な競争で生き残り、無数の試験も乗り越え、数多くの試練を潜り抜けてきた。なのに人生は過酷だ。人生で四回目くらいだけれども、声を漏らして泣いた。今日は泣いていい。でも、こんな想いは、もう人生で、二度としたくない。絶対に死なない。あらゆる手を尽くして、あらゆる努力を払って、この運命を乗り越える。明日から、戦地へ行くまで静かに準備と努力を重ねます。おやすみ。